ますだいっこうのあと@ベルリン

在ベルリン/俳優・ゲイ/演劇コーヒー映画アート読書都市旅ドイツ語/ikko119[あっとまーく]gmail.com

2004年5月の日記

■5月31日(月) 本日モ夏日ナリ

台風の前後みたいな空と風と日差し。砂ぼこりで部屋はジャリジャリ。D社ガイド本台北校正10時間。

でね、URLの確認とかもするんですわ。そんななかで音楽が大仰にチャイナしているサイトと、この選曲どーよ?しかも無限循環地獄だし、なホテルのサイト。疲れてたもんでとぉっても笑かせていただきました。

雨が降り出す前にゆ〜ザ中井へ遠征。ここのジャクージ系水圧が強いわぁと、今さらながら。座骨神経痛に少しは効くかね。

報道ステーションで蓮池兄に対して古舘がポロリと言った言葉。「何もしていない人間が何かをしている人間をバッシングする風潮が今はありますが…」みたいなこと。ドキッとした。

■5月30日(日) NUDE『skin』

なぁ、何が気に入らんでこないに暑いねん、な日曜。D社ガイド本台北校正。

NUDE『skin』@渋谷・公園通りクラシックスを観る。目黒大路らによるユニットの旗揚げ公演。

代官山から移転したクラシックスは、山手教会の地下駐車場奥にできていた。ここ、ジァン・ジァン時代は何だったところだっけ?

背中一面に刺青を描いた目黒が、ひもパンだけのほぼ全裸で客席から登場して始まる。やや猫背でグネングネンする動きから、瞬発力駆使の動きなど。僕的に萌えそうなもんだけど、なんだかあかん。ただ虚ろな目でグルグル歩く女性のシーンの次は、もう一人の男性。目黒よりガチムチでロン毛。なんつか山の野生児な風貌。顔はイケテない。やっぱり刺青付き。バタンドスン倒れたり起き上がったり、の繰り返し。うーん、萌えない。それに目黒が加わって、女性も登場して、アトラスよろしく視えない球体をしょってゆっくり歩く二人とか。うーん、萌えないよー。なんだか退屈だよー。なぜだろう?なぜかしら?ってうちに終わっちまったさの上演時間約45分。 はぁ。

ユニット名も作品名も今さら感あるし、実際中味もそんなだったからかねぇ。素材的には気になる男子なんだけどな、目黒大路。観察は継続指定。

ラシックスのスケジュールペーパーには「大正の作家、山崎俊夫の『蛇屋横町』を参考に」って書いてあった。会場には関連した目黒のヌードや刺青の写真作品、イラストなども数点あり。その作家がらみの展示・パフォーマンスもアート・スペース美蕾樹であるとか。その作家、初耳だけど、タイトルだけで、今日のダンスはなんとなーくは納得。で、それで?な気は消えないものの。

って書きながら気が付いたわ。 10時間かけて二人の背中に刺青を描いた絵師・甲秀樹ってば、薔薇族にイラスト描いてる人だった。ふーむ。

悪場所経由、ニチョ路上呑み。アドヴォケイツはぶ厚い人出だった。通りを歩く人も日曜にしては多め。タンクトップ、ノースリーブ、ショートパンツいっぱいで涎出まくり。

ふとメールしたら、タケシくんが合流してくれました。わおー。坊主ムキムキの彼にタンクトップ姿で横にいられると、ドキドキしちゃうのは夏のせいよね? 先日観に来てくれたダンスのことやら、芝居のことやらいろいろと話す。感謝! 
 

■5月29日(土) 坊主バー朗読会

夏の予告編な土曜。朝9時半予約でカット。2ヶ月ぶり。ばっさりがりがりとまたトサカに。隣に座ったガッチリ髭坊主30代は疑惑濃厚だった。

D社ガイド本台北校正。夕方ティップネス中野。筋トレと軽く水中歩行。日暮れ前から駅北口で缶ビール。空を眺めて。

坊主バー朗読会へ。中野ブロードウェイ横45番街初体験。看板の出ている中野通り側からだと民家の裏路地を通って入っていく。まさにタイムスリップゾーンだった。その一角に坊主バーはあった(大阪本店のサイト)。

カウンターだけの店に入ると、「朗読会は上です」と言われる。上がっていくと、ただの6畳くらいの民家の2階なの。ひょー、ここでやるの?ってかんじ。集まるお客でだんだんにギュウギュウ詰めになってやっと始まった。

究極Q太郎。カノジョを前にしてからか絶好調。『バス停でバースデイ』と呪文のように繰り返し&展開するのなんか、悶絶するわ妙な光景が浮かぶわですごかった。

愛しのカワグチタケシさん。彼のを聴くのも久しぶりだ、てかそもそもリーディング自体がお久なんだけどさ。きな臭い「今」をいろいろなテキストでガシガシとやや音圧高めに読む姿にうっとり。今日やっとニューヨークのお土産・スノードームを渡せたのだけど、2部ではちゃんと『スノードーム』を読んでくれてニマニマ。合間にしっかりハグハグハグ。汗でやや湿ってたけど(笑)。

ジュテーム北村。裏紙に書かれた詩集『六月性交』(だったと思う)から。これもまた濃ゆい。絶叫と囁きと息詰めの間でって感じかなー。途中上半身脱いじゃうし。ま、すし詰めだったしね。

いやいや、印象的なリーディングだったわ。場所&状況もだけど、三人三様によかったです。

で、あとはダラダラと。僕はバーすぐ目の前路地で、コンクリブロックをイスにしてコンビニ調達ビールをちんたらと。夜になっても風が吹いたり冷え込んだりしない、まさに路上呑み日和。ノースリーブでぐびび。愛しのカワグチさんをはじめ、さいとういんこさん、ブヒブヒくん、村田活彦さん、ジュテさんと、何げなく横にきてくれて、あれこれ話す。ちょっとずついろんな人と。幸福度アップ。

その路地ったら、カラオケで『小指の思い出』が聞こえるかと思えば、客のいないバーからアンダーワールドが流れてたりと、のどかに混沌してました。そんな中でビールが進まないわけなくてねー。

いんこさんと駅まで一瞬だけデートして、みんなとはお暇。

■5月28日(金) 本田さんと呑む

D社ガイド本台北、D社ガイド本韓国、それぞれポジティブな気分で進める。

夜、本田唯一さんと久しぶりに合流@中野。元料亭な建物の魚民へ。月末金曜とあってさすが混んでいた。映画の話やらなんやらいろいろと。ただし隣テーブル男子の甲高い笑い声がやや耳障り。それからもう一軒、上戸へ。本田さんがかかわる某企画について言いたい放題。やや無責任系だったかもな。いずれにせよガッツリ話せて満足なり。早稲田通りを確信犯で徒歩帰宅する。

■5月27日(木) 顔が黒いですよ

D社ガイド本台北ようやっと着手。前年版のアカ入れ部分なのでどえらい落とし穴はなし。夕方S社ガイド本北海道を最終チェック。冷汗モードで見落としをさらって発送。台北の進行がそれほどシビアでないことがわかり、ともあれ峠を越えた気分。

ティップネス中野へ。ichiさんとバッタリ。「顔が黒いですよ」と言われて、それはどう考えても日焼けの褐色じゃない以上は土気色なわけで。ああ、やっぱ疲れてるのねとしみじみしてしまう。軽めで筋トレを終わった頃ちょうどエアロ混雑時間帯に突入したので、あっさり退出。中野駅北口で路上呑み。ルナさんとマッスー目撃。

■5月26日(水) カイロプラクティック/佐成くん特別講師

S社ガイド本北海道ざくざく校正。新刊はやっぱり陥穽だらけだ。昼飯に鰯をキムチで煮る。ええ加減レシピなわりには美味だった。水菜も投入したらクタっと仕上りがってそのかんじが勝手に思い描く韓国家庭料理風なのも自己満足。 

午後、西新宿へ。青梅街道の北側あたり。劇団時代バインド線を買いに行くのは必ずここの加賀谷電気だったなー。路地に入ると妙に古びたラーメン屋やら定食屋やらが。マンションもどこかあやしげな古さ渋さがあるわん。

グンジくんに紹介してもらったカイロプラクティック・西新宿治療院へ行く。懸案の梨状筋症候群を診てもらうためだ。予約は1週間先だったがキャンセルが出て急遽。若手の施術士さんの顔に山中崇くんを連想してしまった。

お見立てでは骨盤と背骨の根元があたっていて、それが座骨神経を圧迫しているとのことだった。ずれた骨盤は右側に下がっていて、反対に左が上がってそうなっているらしい。さらに背骨はバランスをとるためにS字を描き、右足は骨盤に食い込んで短くなっていると。なーるーほーどー。

で、いろいろ押したり引いたりトンカチよろしく叩いたり。骨格のズレを矯正してもらった。終わると確かに随分楽になっていた。足をまっすぐにしたままでもかなり下まで上半身を折り曲げることができる!

だが、これもねじくれてついた筋肉が元に戻してしまうらしい。うーん、やっぱ積年のってところなんだろう。場合によってはギックリ腰になる可能性も秘めているとか。数え四十二が「これ」ならば、まだよかったじゃん、と思いましょう。微妙に痛熱い超音波マッサージもやってもらって、筋肉をほぐしてもらう。

ほんとは仕事もしないほうがいいと言われたが、そうもいかない。部屋に戻って軽く電話チェックを進めておく。

多摩美大@上野毛へ。佐成くん特別講師の巻をのぞきにいく。学生たちは授業の一環で先週の本番を観ているのだ。やや遅れて到着すると偶然僕のことを話している最中だった。奥深さとダラダラと閃きを天然でクラッチ切替しながらしゃべってる佐成くんが、いい味だったわ。

『MONUMENT』ビデオ上映も。3年前ね。懐かしいやら恥ずかしいやら。佐成くん@ダンス白州2003も拝見。始まった瞬間、川でなんやかモゾモゾしているのに爆笑。早送っても岩場でずっと突っ立ったまんまだったりする。終わりには上半身裸になって雨の中傘をさし立って観ているお客の前にフラフラ登場。観客が微妙に避けたり逃げ腰だったりする反応もワラタ。締まったそのお体ももしかと、ね。

休憩時間にレズビアンの学生が声をかけてくれて、少し話し込んだ。大したアドバイスはできなかったものの、ちょっと嬉しかったりもした。残念ながらゲイの学生は…。

後半は50の質問とフリーの質疑応答。やや物足りなかったもののナマの感想や意見が聞けて興味深かった。プラス佐成くんが答える“言葉”にもなにげに発見があっておもしろかった。稽古場ではわりと“擬音で”(←“直感で”って言ってましたけど愛を込めて)創ってるからね(笑)。

終了後、中庭でだらだらビール。少し肌寒い中、こじんまりしたこぎれいなキャンパスが気持ちよかった。

■5月25日(火) トサカでもスパイクでも

冷蔵庫ガラガラなので朝っぱらからコンビニのお世話になる。B社通販パンフレットをまず最終的に仕上げる。ドサッと届いたD社ガイド本台北が気になりつつも、まずは納期迫るS社ガイド本北海道から着手。夕方神保町B社へ納品。再色校まで残ってた「OK」「DK」の誤植をみて、「あら、まだ残ってましたかー」と女性担当者は朗らかに笑っていた。ええわー、こういうクライアント。サミットで食料調達経由帰宅。校正続行。5日ぶりの銭湯。髪が切りたい。トサカでもスパイクでも可。

■5月24日(月) タヴン・タヴロウ『そして僕には、好きな人ができた』

アワアワと仕事に向かった森川くんたちを見送って二度寝の後、お暇する。はや肌を刺す日差しの中、関根さんと別れる。朝っぱらから松屋のキムチ豚丼。しっかり廃人突入。午後、本日締切なB誌原稿だけはようよう仕上げる。 

タヴン・タヴロウ『そして僕には、好きな人ができた』@新宿タイニイ・アリスを観る。

3組の「様々な性を越えた物語」(チラシ添付の資料)。それが新宿二丁目の、トイレの前にあるベンチを舞台に展開したり交錯したり。ぶっちゃけ書くと、ゲイやらバイやらオコゲ風ノンケやらトランスジェンダーやらレズビアンやら風俗嬢やらの、いろんな組み合せによる愛の物語なわけ。

彼氏と別れてノンケ女と結婚する実はバイだった洋平(長い)役の、野沢一平くんにやや萌え。小柄な高原(こうげんではない)系とでもいうの、やや猿入った顔にね。うーん、他は役者的には確かにみな巧いけど、ねぇ?みたいな。

芝居自体は、途中でかなりダメダメだったわー。そんなに根を詰めんでもええやんか、って思ってしまった。単純にクスリッともできないのさ。セクシャルマイノリティの性を「普通の恋愛と捉え」(チラシ添付の資料)ようと描こう考えよう伝えよう表現しようとするあまり、なんていうか、真面目に取り組み過ぎ、っていったら失礼か?に陥ってるように感じられてしまってね。フツウなんです!って主張されても困るよ、みたいな。もちろん演技的には決してそういうリキミは入ってないのだけどね。

ま、アルコール漬けのダメダメ脳味噌で観たせいも大きいだろうな。一平くんは気になるので再見は希望。

路上定位置で1本だけ呑んでフラフラと帰宅。

■5月23日(日) DOUBLE FACE『思い出の夏』

B社通販パンフレット校正。前回「重電磁波」ってなにかしらと思いつつ放置していた箇所が「充電時は」の誤植で赤っ恥。中野へ移動して、大戸屋にて鮭の西京焼き定食で遅めの昼ご飯。

関根信一プロデュース DOUBLE FACE公演『思い出の夏』@中野 劇場MOMOを観る。千秋楽。

『PRESENT』に続くおばさん女装の関根さんが、ややおせっかいなホームヘルパーを、ある意味好き放題に演じるのが小気味よい。青山さんは65歳のゲイ役。基本的に気難しげなのだけれど、悪戯っ子みたいだったりシメシメな顔をしたりと、表情が何だかかわいいのだ。そんな二人の駆け引きがのガッツリ感で転がっていく。それが一番おもしろかったなー。二人芝居ならでは。楽だけあって台詞もこなれてきてたし。

足が不自由と偽って若い男子のホームヘルパーを頼んでいたのが、本当に足が具合悪くなってからの後半。青山さんが語るさまざまな回想エピソードはしみじみとして素敵だった。思い出の人として関根さんが演じる人物たちも。ただ、いち観客の勝手な思い入れ的には、65歳のゲイの姿をもう一歩現実的に描いてもよかったんじゃないかしらん、とも思いました。何はともあれ二人の丁々発止ぶりは観ていて何より楽しめました!

バラシ。照明あたりを何となくお手伝いしてみる。立て込んだパネルの装置も順調にバレていった。駐車場の都合で待ち時間ありながら、スムーズに終了。

とり鉄での打上げに例によっておじゃまする。梅莟様から『幻想ウィルス』の感想をいただく。感謝。そいえば水曜に続く打上げだわん。席を移動したあたりから記憶障害。関根さんやら制作の渡部さんらとともに森川くん宅へなだれ込み。あといつものごとく…。


■5月22日(土) 女性スタッフ陣と呑む 

B誌原稿書き。その前に、押入れの奥から大昔の某誌に掲載された小説の切り抜きを引っ張りだして、パラパラ読む。ネットはもちろんほぼビデオもない時代に、活字と挿し絵だけで執拗に繰り広げられた《世界》。お気に入りはどうしても捨てられないのだ。今回のお題は妄想系なので参考にさせてもらう。昼過ぎにはほぼ仕上がった。

D社ガイド本韓国校正続行。

夕方ティップネス中野へ。ひと月弱ぶりに筋トレ復帰。ウエイトをさげておそるおそるやってみた。背中や腹筋のマシンで臀部にやや違和感。動き的なことや筋肉が近場でつながっていることが理由だろう。ひとまず無理はしないでおく。

DOUBLE FACEをこの後観に行くというセツオにバッタリ。野田マクベスが魔女60人になってたって話にゲラゲラ。バレエレッスン後のKさんともごあいさつ。知合いネタ話をちょこっとする。バイクはお尻にどうかしらんと思って、アクアウォーキングとサウナ。

終演間近のMOMOにおじゃまして、音響の亜弓ちゃん、舞監のサッコさん、照明のさやかさんと樽やへ流れる。厚揚げをとろけるチーズを挟んで焼いたエレベーター焼きが、いかにも酒のつまみ風でうまかった。愛ある本音トークをがんがんした。


■5月21日(金) DOUBLE FACE『思い出の夏』

届いていたD社ガイド本韓国に着手。特急仕事じゃないとはいえ、走らせておかないとね。

関根信一プロデュース DOUBLE FACE公演『思い出の夏』@中野 劇場MOMOをマチネに観る。

向かう道すがら真矢さんとバッタリ合流。劇場に着くと、いつもお世話になっている女性スタッフ陣一同、フライングステージの劇団員たちの顔ぶれが。どうもですー。

終演後、音響の亜弓ちゃん、舞台監督のサッコさんと少し話し込んでお暇する。

そのまま某液体に淫しようかと迷ったすえ、校正を続行して最後まで素読み終了。正々堂々とビールを流し込む。佐成ダンス後のどこか虚脱したカラダに、あぁぁ染み込んでいくぅぅ。

■5月20日(木) 小旅行

朝霞で迎え酒。ちんたらした翌朝トークのあと、お暇する。お疲れさまでした!

朝霞→東武東上線和光市→地下鉄有楽町線小竹向原西武有楽町線→練馬。豚キムチ丼。練馬→地下鉄大江戸線→中井。そのまま有楽町線飯田橋まで行って東西線乗換が素直な気もしつつ、小旅行を楽しんだ。

例によって例による飲酒慰安活動。


■5月19日(水) 佐成ダンス『幻想ウィルス』千秋楽

あやうく迎え酒しそうな精神状態で起床。いかんいかん。今月初めてのティップネス中野でサウナ&ジャクージ。もろもろをリセットする。神楽坂の小諸そばでカレー南蛮うどん。胃壁にほどよき刺激なり。以前フリーペーパーで見た小路苑@赤城元町フラリ。激渋なジャパニーズ・ガーデニング・ショップだった。

劇場入り。ゆるゆると目覚ましストレッチなんぞしていると、照明の手直しが入ることに。佐成くんが「とりあえずは…」なんて口ごもる脇で「もう今日しかないんだから!」と突っ込んだりして、あれこれ口出しするババア。あたふたフォト・コールなんぞしているうちにもう千秋楽本番突入。某美大生が授業がらみで観にきていて満員状態だ。

どこかで「これで最後なんだよな」って感傷抱きながらも、段取りどうり、ブレずにこなした舞台。それが一番だよね。

オープニングで登場、歩き回って、まずは佐成くんのソロ。袖で息を潜める5分間。再びサンバが流れ込んで再び登場。悠くんと千佳ちゃんと3人でグルグル周りながら踊るシーン。油断すると振りを過ちそうになるけれど、大好きなシーン。で、薄く水を張ったテーブルをパン!と叩いて水滴散らして着席。今夜はまさに座った僕の視線の先に、石巻由美さんが。その昔、米井さんダンスで一緒だった、姉貴分ダンサー。密かに動揺する。

そんで、ひたすら流れる電子音。何かを聴いてみたり、手をネロネロさせてみたり、通称スクラッチ(笑)などを孤独にやって、いわゆる雨のシーン。またの名をエセ日本舞踊のシーン。剣山、梅莟様said健康サンダル、オブジェ上の千佳ちゃんに向かって戻って踊る。ゆたゆたと。悠くんが登場する。刀で切られてなかなか死なない大部屋役者な動きなど。じき、カラスが大鳴きする。怒鳴る。音が止む。まさに水を打ったような静寂。ちょっと優越的な支配感。キリンの人形を持って遊ぶ。床に置く。

で、ジプシー・キングスが始まる。唯一ダンスっぽいシーンかもしれない。悠くんと手を握り合ってコンタクトな振り。実は佐成ダンスで他人と触れるのはこれが初体験。見つめ合って勝手にドキドキしてしまう瞬間。せつない表情がもうたまんないの。けど、一瞬。

後半は2年前にやった『太陽の鳥と空を駈ける』のシーンまさに。キャサリンも登場して、謎なカフェといった風情。ビートに乗せられて佐成くんと痙攣系で踊ったり、長閑にたらたらしたり、そんな。んで、通称コックリさんのシーン。居眠りを繰り返し繰り返しその体床に零れ落ち重くなり音的にも積み重なって、カットアウト。

バラシあっちゅう間。脚立にのぼって照明機材下ろしたりなんかして。打上げは白木屋。キャサリンがいるもんだから、皆ヘンに日英チャンポンになってて、それがなんだかおかしい。後半記憶障害例によって。結局、小林くん悠くんともども、佐成くん千佳ちゃんが朝霞に借りている部屋へなだれ込む。


■5月18日(火) 佐成ダンス『幻想ウィルス』2日目

久しぶりのゆっくりな起床。整骨院経由で神楽坂へ。坂を下っていくと、路上で悠くんが体ほぐしでグネグネしていた。ぼんやり眺めつつ劇場入りする。ちんたらストレッチして、開演前の“行事”になってるサンバのシーンをあたって、本番。

15時マチネ。サンバのシーンだけで滝汗状態になってしまった。顔面が溶解せんばかりの勢い。体調でもおかしくなったかしらん?といぶかるほどだった。拭くタイミングもないので流れるにまかせていたら、他の出演者も同様なので、これは天候とエアコンを止めたせいね、と納得。暑さで意識がどっかへイっちゃいそうなのを引き留め引き留め踊ってました。それが結果としていい緊張感だったんじゃないかなってのは、やってる側的な勝手な感想。

20時ソワレ。室温対策はバッチリ。蒸す楽屋から一歩出た瞬間、ヒヤリとするくらい。あー、けどなんだろうなー、ちょっと油断して微妙に暴走したり微妙にたどり着かなかったりで、0コンマいくつかのブレがいくつかあった気がするな。言葉悪く言えば「調子に乗ってしまった」みたいな。今までなかったオブジェがらみのトラブルもあったりしたしね。ふぅ。

例によって劇場でダラダラと缶ビールを開ける。2ステ分をパカパカと。

暇乞いして東西線に乗り、ふと気がつくと電車は、浦安を走っておりました。……。中野方面は東陽町行きのみ。……。銀座、新宿を抜けて深夜の痛いドライブをたつぷり堪能いたしましたdeath。……。バタムQ ((c) kawa-kun)、一夜のむくろに成り果てる。


■5月17日(月) 佐成ダンス『幻想ウィルス』初日

D社ガイドムック・ソウルを最終的に見直してエイ!っと発送。これで本番までに平らげるべき校正労働はすべて終了。ほへぇぇぇー。

昼前に劇場・神楽坂ディプラッツ入り。ここには、HIVポジティブの作家・アレクサンダー・マーチンの作品を上演するプロジェクトで立ったことがある。10年以上も前の話。

すでにオブジェがセットされた舞台は、内心覚悟していたより圧迫感もなくて、それなりにいい空間が成り立っていた。

折込をする。ダラダラする。ボォッと舞台になじむ。ストレッチする。そんな例によって緩やかでどこか落ち着かない劇場での時間。照明の作業終わりを待って、もういっきなり衣装付きで通す。事実上のゲネプロ。ひゃ!

前髪をジェルであげた悠くんが妻夫木クン風。相対して踊る一瞬があるのだけど、せつなげ度何割か増しでドキドキしちゃったさ(ばか)。微妙に骨の髄までは染みていない振りや、段取りが暴走しそうな予兆をはらみつつ、ま、踊り的には大きな問題はなかったな。

照明が要手直しってことになって、終了後ザクザクと変更作業。出演者的には、あとはもう本番ってことで、あやしい振りをちょっとさらったり、これまた待機モードで過す時間。

ロビーでぼさぁっとしていたら、キャサリンが声をかけてくれて、日英チャンポンで話し込む。テクニックだけ視えても仕方ないってことや、「誰も見ていないかのように踊る」ことの難しさだとか。

20時。佐成哲夫ダンス『幻想ウィルス』初日開演。すごーく緊張するわけでもなく、危ない橋を渡る気分もそこそこ感じつつ、なんとか最後までたどり着けたかな。客席が思っていたより盛況でそれはとても嬉しかった。

わらわらと着替えてお客さんにご挨拶。APEのメンバーが団体でご来場で、悠くんに改めてご紹介いただく。いつもホンマ楽しませてもろてますー。主宰・楠原竜也さんとひとしきりお話する。ナンバーワン・イケメンくんの松本武士さんは、ちょっと引いてるご様子だったので、ババア的なイジリは止しておく(笑)。

先行して楽屋で缶ビールを開け、さらに皆で初日の乾杯。出演射的にはおするすると開いちゃった初日って気分もした。何はともあれホンマお疲れさまでしたー。


■5月16日(日) 佐成ダンス最終稽古

午前、B社通販パンフ校正。二度めに目を通すとヒヤリとする見落としがいくつか。「税抜」がなぜか「税込み」になってたり、「OK」がなんと「DK」だったり。シューズラックの商品写真がブルーとホワイトで入れ違っていたり。「もっとあるかもしれない」とは思わずに「あー、見つかってよかった」とポジティブに割り切って、発送。

佐成ダンス最終稽古、午後から。某大学の演劇スタジオにて。照明の山本さんが本番を想定した吊り込みをしてくれていた。オブジェもすべてできあがっていた。あー、もうここで公演しちゃおうよ、な気分だ。佐成くんも坊主+魚の背ビレ状態カットに刈りたて。彼も髪型から気合い入れる派だね。

また例によって冒頭から要所をあたっていく。今日もずんずん変更が入る。OKオーケー。照明入りだったのですごく濃密な雰囲気で、いつも以上にじっくりと。僕も動きがちょっと増えた。

んでもって、通す。個人的ミスはあったものの、ほぼ流れは体に染みてきた。「孤独との戦い」もあいかわらず。でも、別に目を閉じてるわけじゃない。自然と視界に入ってくる他の人たちの動きから「もらう」ことをすればいいんだなと、あたりまえのことにやっとたどり着けた。

あとは、劇場の神様どうぞよろしくお願いします、だ。

稽古打上げということで、制作の大平さんがどこぞから冷えてない(笑)ビールを持ってきてくれて、呑む。感謝。各自打合せしたり、振りをさらったりしてる、緩い時間が気持ちよい。ビールが染みわたる。音楽協力の小林くんとひとしきり話してから、スタジオを後にする。明日からよろしくお願いします!

途中乗換ごとにアルコール補給。まだ早い時間なので飲酒欲フツフツだったものの、さすがに今夜は大人しく帰ることに。サミットで刺身用鰹が半額になっていた。迷わずゲット。貪り食う。


■5月15日(土) 佐成ダンス稽古/カワくんとケイヴィ

土曜日は20分ごとの予約制になっている整骨院。9時過ぎに電話したら「今ちょうどあいてます」。速攻行く。見るからに柔道とか警察とかの関係者デスってキツネ目のガチムチおじさん整体士に施術されながら、ふと思ったわ、元も子もないこと。スベスベ肌サラサラ髪のスレンダーウリ専クンにでも揉んでもらったほうが、素人マッサージでもだんぜん効果はありそう、って……。

D社ガイドムック・ソウル。高速運転続行して午後にはとりあえず終了。ハレホレヒレな脳味噌。

ちょっと早めに渋谷へ。また明治通り沿いのスターバックスに寄る。

サーモマグの中に前回稽古で食べたサンドイッチのゴミやら何やらを突っ込んだままにしていて、気付かずに渡してしまった。それでもスタッフくんはさりげなく捨ててくれ、ちゃんと洗剤で洗ってさらにお湯で温めてから、コーヒーを注いでくれた。プロだわん。何度も「ありがとう」を言った。

灰皿から一番遠い外席を陣取って路上カフェイン。とっても目の保養になる通行人たち。

佐成ダンス稽古。SPACを辞めた後も静岡にいる音楽協力の小林くん登場。や〜2年ぶり〜。初日開くまでいてくれるそうな。ヨロシクです。ほかのスタッフも続々と登場。勢揃いしてやや緊張してしまう。体調が炎症っぽいのもあいかわらずだし、鼻水も出やがるし。

前回きた新振りをまずはおさらい。単純なんだけど次なんだっけ?状態が随所に。それでも悠くん千佳ちゃんと3人で踊るので、それがただただ楽しい。ほか要所をあたってから、佐成くんも入って通し突入。

あー、なるほどね、ハイハイ、そうくるわけね、と、稽古では踊らない佐成くんの動きをしげしげと。前の通しから比べると、キャサリンがひとり加わったこともいろんな意味で大きい。千佳ちゃんの振りも変更されていたし。そんなこんなを集中を切らさずに、感じていられたので、まずはヨシかな、自分的には。振りの細かいブレはさておき。ってアンサン明後日が初日でっせ。

それにしても蒸し暑かったわ。体や頭の内側にヘンな熱がベットリとこもる暑さだった。もちろん外側も汗びっしょり。ふへぇぇ。昼間APEの稽古だったという悠くんはちょっと茫然自失な態(てい)。ま、それもせつなげでかわいかったりするんだが(アホか)。

小林くんに帰り際「いっこうさん、きょう大野一雄入ってましたねー」と言われる。うーん、そ、そうなの? ありがたいお言葉と、素直に受け取っておきませう(笑)。

カワくんとハチ公前で待ち合わせ。ソロ公演のチラシ受け渡しがてら、ケイヴィで呑むことに。以前から存在は知っていたもののお初な、渋谷のゲイバー。なんというか、細かいアイテムひとつひとつにまで手の込んだ“デザイン”が施された、ちょっと不思議な空間だった。ババアにはやっぱり場違いな気もしつつ、かまわずビールをぐびびびび。ふう。佐成ダンスの話題から始まってイロイロをカワくんと話す。ときにマスターも交えて。11時半頃お暇。

■5月14日(金) 澤野バンビ大地クン

かくもアクセル踏んで大丈夫かしらんと自ら不安になるほどの速度で文字を追う。D社ガイドムック・ソウル校正。とにかく本番前に平らげるぞ意気込み。やや悲愴感込み。

途中気分転換挿入。ぱらりぱらぱらターザン捲ってみたり。棒高跳び澤野バンビ大地クンの上半身裸姿にヨダレしてみたり。光合成しまくりで成長歯止めなしな里芋の緑眺めてあらぬ妄想を抱いてみたり。コインランドリーしてみたり。その帰りに火曜の新振りを道で踊ってみたり。ゼイゼイゼイ。一段落ついたぜよ。

まだ明日も続きがあるゆえ、夕方メールもらった本田唯一さんとの「かるい」飲酒活動は、結局自粛。恐縮。過熱した脳の冷却に是非ともな気分だったのに。また近々。

からだ全体がうっすら炎症を起こしているような微妙なかんじ。

■5月13日(木) 非加入

未払いどころか非加入なんですけどねぇ。

朝一時報とともに整骨院。電流指圧赤外線灸ローラー。裸写真にまんまと釣られ腹筋特集のターザン購入。昼飯後神保町へ受取。七分丈パンツ着用今季初。戻って速攻校正。夕方新宿御苑駅前へ別件受取。ニチョ新宿雑踏掻い潜って帰宅。大股で校正続行。銭湯。腹筋うすら割れ長身咀嚼系永遠の古風な男前を裸姿拝観。ビール3本目で意識消滅。

7月でも北回り経由便だと5万円台後半でヨーロッパに行けるんですねぇ。

■5月12日(水) 飯録付き

水曜日資源ゴミ回収日。大量のビール空き缶を、出す。

朝飯。人参玉葱韮の味噌汁、納豆もやし和え、なまり節と塩揉み胡瓜、玄米黒米ご飯。

D社ガイドムック・ソウル校正。作業自体はモンダイなしなんだが、印刷所からの出校がやはり遅れているそうな。佐成ダンス本番ギリギリまで、いや本番中まで校正しなきゃならない悪い予感。うにゅ。

昼飯。豪州牛切り落とし肉と小松菜の炒め物、切干大根とひじきと出し殻煮干しのガッと煮、玄米黒米ご飯。

梨状筋症候群は相変らず改善せず。昨日の練習でも「ッ!」な瞬間が幾たびも。土曜日以来の整骨院へ。灸が追加。帰り道だけはちょっと調子がいいような気がした。そんなもんなんか?

夕飯、のようなもの。薩摩芋ポッカレモン煮とバナナをヨーグルトがけで。

佐成ダンス稽古は土曜日までない。振りだの段取りだの考え出すときりがないし、じきに面倒くさくなってしまう。ただ誰も見ていないかのように右往左往(笑)できるようにするための、《ライブ》のための、心構えをぼーんやりと、した。あ、2年前も似たようなことを書いたな。

ってREALTOKYOをのぞいたら、乗越たかおさんがピックアップしてくださっていた。ひゃっ!

■5月11日(火) 佐成ダンス稽古

D社ガイドムック・ソウル校正。続きが届く。最高気温30度でもはや暑い新宿区四畳半にてサクサクとこなす。

少し早めに渋谷へ出て、ルデコの向かいにあるスターバックスでひといき。明治通り沿いを恵比寿・代官山方面に行き来するイケメンを二階から視姦しながら。みんな気温への反応が素早くていいねぇ。

佐成ダンス稽古。もう一人の出演者、キャサリン初登場。さっそく彼女の振りをあたってから合わす。SPACにいた/いるらしいオーストラリア人。いきなりでも雰囲気をたたえていて素敵だった。

前回お試しでやった振りに、さらに細かい指示が入ったり、単純な動きとはいえほぼ1曲分、ゼロから覚えなきゃならない部分がきたり、…あーん、メモリー足らないわよ。あ、○○風のてけとーネロネロ振りにも新しい動きが。てなわけで、もう汗びっしょりな稽古でした。

新宿駅南口でコンコース呑み。

■5月10日(月) 無題

小雨降る月曜日。書くに値しない一日。終日新宿区四畳半。佐成ダンス1週間前。

■5月9日(日)「自己責任」

浦和レッズ13番鈴木啓太がいきなりスキンヘッドになっていた。対アルビレックス戦テレビ中継で目撃。あ、ありえない…。

コンビニでよく買う韓国海苔のメーカーのサイト。キムチや海苔の製造工程クリップが、なんだかオモロイです。白菜もcabbageなんですねー。

「自己責任」という言葉が近頃の世間よりももっと低レベルでゆっくりとくるり、頭の中で。

「世界は私でない物事であふれかえっている。世界は私のためにあるのではないのだ」。スーザン・ソンタグが『良心の領界』たらいうホンで書いてなさるそうです。小森岳史さんサイトより。

■5月8日(土) クラク

初校が届くようなどうも進行が遅れているようなそんな予感。案の定後者。うーん、それってじりじりと崖っぷちなスケジュールに突入するって意味なんちゃうの?とか思うと、やや震撼。

発作的に、手抜き料理熱発生。ひじきと牛蒡の煮物、薩摩芋のポッカレモン煮、ごまさばナンプラー煮。もやしはとりあえず茹でておく。

三島由紀夫短編集。『百万円煎餅』まず読む。男の描写がやっぱエロい。

B誌原稿書き。今月のお題は限りなく妄想と現実のあいだ。それでも3/4はあがった。プロット的にはまだ続きありなので、まあ、順調。

渋谷へ。ロフト地下の無印良品なんぞを目指して歩くと、若い男子エキスにもうまじでクラクラしてしまう。

佐成ダンス稽古。群馬に住まう佐成くん&千佳ちゃんが関越道で渋滞に巻き込まれ、約1時間遅れの開始。部分稽古。うーん、なんだろ、結論はまだ出ない感覚。それとダラダラ系の動きでも、いや動きこそかもね、左臀部の神経痛が走る。

ニチョ路上呑み。天気もあいまってか、すんごい人出。視姦し放題。目撃証人チラホラ。亀ちゃんが寄ってくれました。サンクス。

ビデオ返しがてらタックスノットへ。5本平らげた後だったので、やっぱり仮眠場所になってしまいました。まことにすんません。

それでもどうにか終電間際で東中野漂着。

■5月7日(金) ナシ×3

仕事ナシ練習ナシ予定ナシ。コインランドリー。整骨院。食料調達。『違う太鼓』ビデオで鑑賞。メール。銭湯。総消費量3000ml。

REAL TOKYOのメルマガより。下北沢にこんな道路計画があるそうな。スズナリも本多スタジオもひっかかってるやん。

■5月6日(木) 梨状筋症候群

午後、近所の整骨院にやっと行く。半月ほどまえから右臀部に違和感があり、それが鈍痛になり、連休中クレッシェンドで足のシビレにまでなったりしていたのだ。振りが原因って故障じゃなさそう。

梨状筋。生まれて初めて聞く言葉だ。そんな筋肉が大臀筋などとともにお尻にはあるらしい。それがですねぇ、凝り固まって、ちょうどそこを通っている座骨神経を圧迫してるんだそうな。梨状筋症候群。なーるーほーどー。座りっぱなしな校正労働、それも決して姿勢正してではない、が主原因だろう。それ以外にも疲れとか厄年とか骨盤の歪みとかひねくれた性格とか(笑)、ね…。

なんにせよ、理由がわかってひと安心。けれど、こういうのって長引きそうだなぁ。

■5月5日(水) 上杉貢代・黒沢美香・堀江進司『東京ロケット』

F社通販パンフレット夏号原稿校正。季節ごとにやってくるこの仕事そろそろ飽きてきた。などと贅沢を言いつつもアイデア・キッチングッズとかわりとホウホウと感心しながら読んでたりもする。

上杉貢代・黒沢美香・堀江進司『東京ロケット』@王子神谷・東京バビロンを観る。長いサブタイトル(のようなもの)は、シアター・キャバレー#02「宇宙的残骸たちの非ジャンル激烈サロン(新設国語学校)」。

混雑が予想されると堀江さんからメールをいただいてたので開場前に到着。てか、開演時間自体をもっと遅くと勘違いしていたら17時。セーフ。席をキープして、1ドリンク・サービスでビールをちびちび。タックさん&シンジくん、カイくんなどとご挨拶。Dance in Deed!の平岡さんは今日はお客さん。

去年8月の麻布ディプラッツに続く、同じ顔ぶれによる即興一本勝負、第ニ戦ってところ。今回は、スキャンティに+ファーくらいでほぼ全裸の踊り子6名がお人形状態で佇む中。オープニング、中盤、ラストには彼女達も一緒に踊るんだけどね。わりと覚えあやしい振りで(笑)。

今回も、どう展開するか読めなさかげんを、ある意味意地悪く楽しみながら凝視しておりました。踊りそのものより、三人の間に無言で流れるやり取りがもうなんともおもしろくって。

ただ、通しでみると、上杉さんはどうもスピンアウトしがちに視えたな。それが逆襲(笑)してくるときの、ふっきれかげんとかは好きだった。捨て鉢系ともいう?

例によって黒沢美香の《現代アートとしての開き直り》はすごかった。上杉さんが堀江さんがどう出るかをうかがう、醒め切った視線はもうたまらんかったよ。「ちょっとアンタ、いま気持ちよさげに寄って踊ったでしょ」と詰問せんばかりの一瞬とか(笑)。

とはいえ、しっかり踊ってるんだよね、このオバサン。ただ腰振ってるだけなのに、周りよりも彼女に目が行っちゃったり、こう、頬杖つくような手かっこうからツルツルーとひと振り踊っちゃうのとか、やっぱかっこいいのさ。

堀江さんは、前回同様、やはりズンと男子として存在していて、ある意味“困難な状況”に、真っ向勝負で立ち向かっていた姿が、素敵だった。うん。

というようなダンスなので、結論はいらないし、実際出してないんだと思うのね。それでも、なんだかある瞬間、あ、これで今夜は終わりだなってわかったのね。上杉さんが舞台センターでちょっとしたポーズをとったからかもな。そのとき、黒沢美香は上手でブリッジしてました、確か。

冒頭と同じ曲で、それは前回と同じなんだけど、ほぼ全裸ダンサーともども踊って『東京ロケット』は終わる。遅々としてストーリーの進まない連続ドラマを1回分観終わって、「今週の東京ロケットはいかがだったでしょうか? ではまた来週、ごきげんよう〜」みたいなノリに視えて、いっそ清々しいやん、とか。マジで賛辞でよ。

玄人筋で賑わう終演後のロビーで、去年のリンゴ企画でご一緒だった中保佐和子さんとご挨拶、堀江さんにもお疲れさまを言ってお暇する。

南北線で思案したすえ、新宿に出る。雨もあがったのでニチョ路上呑みを決行するも冷えるので1本で断念。無印良品で、焦がしてダメにした片手鍋の後継、にがり、フリーズドライの即席スープ類、購入。5%オフクーポンが携帯でゲットできることを精算後に知った。ブゥ。

ブックオフ東中野三島由紀夫短編集を衝動買い。

■5月4日(火) 佐成ダンス稽古

D社ガイドムック・ソウル校正。手もとにある分を全部片付けて発送。達成感高し。

佐成ダンス稽古。悠くんと組んでやる振りに再度手直しが入る。カット&ペースト状態で、「えっと次なんだっけ?」が何度も。千佳ちゃんとの新振りなんかも。音響オペの島田くん登場。ご無沙汰してます! また一層大きくおなりになって(笑)。にしても、今夜は意外と蒸すなぁ。ちょっと動くだけで汗じんわり。

んでもって、本日もえいやっ!と通す。豆腐脳から白煙が上がる。それでも自分なりの《誤読物語》がうかんできた。それを頼りに立てそうな気がする。

帰りの電車で悠くんとダンス談義に花を咲かせた。

ニチョ路上呑みを企んでいたもののひと雨後につき、新宿駅南口コンコース呑みに。

■5月3日(月) 佐成ダンス稽古

佐成ダンス稽古。ちょこちょこあたってから、なんとなく通してみる。わりと「孤独」との戦いなのねぇとか、ちょっとヘビイかもしれないわぁとか、いろいろ。初日まであと2週間だ。

ニチョ路上呑み突入。さすがに人出多し。張くんが通りがかって、21日からオオタファインアーツで個展だと教えてくれる。メモメモ。青山さんママのタックスノットにも顔を出す。繁盛していた。

新宿駅への道で、以前ティップネスのフロントスタッフだった、踊りをやってる麻矢さんと、バッタリ再会。

■5月2日(日) 文字だけを相手してるんじゃない一日

新宿へ。人混みでもうグッタリ。こまごました用事をとっとと済ませて、スターバックスでカフェイン補給。地下鉄に乗る。

オサムちゃん&真矢さんのお宅にお呼ばれ。森川くん&いわいわとご一緒。12階から望む景色にまずビックリ。飽かず眺める。単純に気持ちいい。胸すく思いだわ。

去年末に引越なったばかりという新居は隅まできっちりきれいで、畳のささくれゴミが散らばるどこぞとは大違い。これまた単純に気持ちいい。真矢さんの手料理を味わいながら、とりとめない会話&飲酒活動。イサキの塩&ハーブ焼きをむさぼりくったり。静岡県出身同士でオサムちゃんと森川くんが盛り上がっていたのが印象的だったわん。お招きいただき感謝でした、深々と。

わりと酩酊状態ながらも再び地下鉄で新宿へ突入。出口階段でホリエさんとバッタリ。5日楽しみにしてまっす!

大阪からシンジが待機中のタックスノットへ向かう。したらば、カウンターの中に入ってました。おお、ついに(笑)。ポツポツと言葉を交わす快楽。区画済み腹筋&ギャランドゥをチラリ拝見して眼福でござりました。で、かーなーり酩酊度アップなシチュエーション。終電にてほうほうの体で帰宅したもよう。

ああ、けれど、文字だけを相手してるんじゃない一日に、しみじみ満足。

■5月1日(土) 100円玉が500円玉に

もち麦のほんのりした甘みが改めておいしく感じられた朝飯。D社ガイドムック・ソウル校正。快晴の休日午後はさすがにコインランドリーが大繁盛。

ブルータスの京都特集をめくりながら電車に揺られる。

佐成ダンス稽古@某大学スタジオ。悠くんとの組んでのシークエンスからはじめて、ひととおりあたる。また新出振り、変更箇所あり。なんというかやや集中力に欠く5月1日版ますだいっこう。ネロネロ系動き以外どれもピリリとこない。

稽古後近くのコンビニでビール。ぼぉっとしていたのでレシートから釣り銭がすべって落ちてしまった。100円玉が行方不明だ。ぼんやりしていたら、おばさん店員が陳列台下を探して、「はい!」と渡してくれた。でもそれは500円玉。うーん、ま、いいか。