ますだいっこうのあと@ベルリン

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Ades Zabel『Wenn Ediths Glocken laeuten Vol.9』

ikkomasuda2012-12-25

クリスマス祝日1日目。確かに静かだし教会の鐘があっちからもこっちからも鳴っていたけれど、想定したほど街は停止してなかった。WGからすぐのケバブインビスは相変わらず開いてたし、駅の売店も営業していた。
ハンブルガー・バーンホフ現代美術館へ。旧ターミナル駅舎改装の館内の広々っぷりには何度来ても惚れ惚れする。特別展だけのチケットと、常設枠内の企画展ふくめすべてが観られるチケットとがあり、後者を選ぶ。特別展以外だけってのもあればいいんだけど、と思いつつ正直最終的にはお腹いっぱいなほど現代美術責めw。
特別展Martin Honert『Kinderkreuzzug』:不安顔で座る子供のイメージ画像は立体作品で、他も厚みあり2Dや、3Dで観てる家族連れと作品の子供たちが入り混じるシーンがおかしかった。『Architektonika 2』:建築的実験の紹介。建物左翼の元ホームだったような場所の細長い展示空間に延々作品が並ぶ様が何とも言えず。廃墟がモチーフの一つらしいニナ・フィッシャー&マロアン・エル・ザニNina Fischer & Maroan el Saniの今は亡き東ドイツ自体の建物模型から重低音ダンスサウンドが鳴る『Klub der Republik』に注目。二人の出版物には軍艦島を扱ったものもあり。Bruce Nauman『Room with My Soul Left Out, Room That Does Not Care』暗く短い交差する箱上通路をオレンジのナトリウムライトが照らす、タナトス系。Nina Canell / Rolf Julius『Lautlos』:最後に見残してるのに気づき疲れて足を運んだら、小さなスピーカーを東洋の皿や器と組み合わせ機械音自然音がかすかに鳴るインスタレーションなどがあり、和む。ミュージアムショップ立ち読みはそこそこに切り上げて撤収。スターバックス・ハッケシャーで休憩さすがに空いてた。
Ades Zabel『Wenn Ediths Glocken laeuten Vol.9』@BKAシアターウィキペディアには「俳優・異性装アーティスト」と書かれてるアデスを中心とする、3人のいわゆるドラァグさんによる、クリスマスのドタバタ劇。彼女ら一座の上演は2008年にも観てるのだけど、キャラが例えばある一人はヒョウ柄キャラでその時同様で恐らくはずっと固定らしいのが何というか偉大w。アデスは“おじさんオバサン”の庶民派キャラ。外国語での喜劇は難易度高いけど、オカマ露悪成分や下ネタ成分配合だし、キャバレースタイルな小劇場でギュウヅメな客席すぐ後ろの女性陣が湧きまくりだったから、非常に体温あがりましたー。要所要所の歌もクリスマスソングの替え歌だったのも親しみやすかった。『サンタ・ベイビー』がクリマスショッピングを歌った『eine Kauf-Center Baby』だったり、電機製品売り場でバイブレーター万引容疑でつかまった警備員に“レズビアン”プレイを見せてくれと請われ『ウインター・ワンダーランド』を『Lesbian Wonderland』と歌ったり、『清しこの夜』は窓の電飾の電力を揶揄った歌詞になってたりという具合。〈ドタバタ劇中のクリスマス・パーティで飲んでた安ワインを「シャトー・フクシマ」云々言って受けてたのにはちと一瞬固まりましたけど〉。焼けこげたチキン、プレゼントが掃除機のゴミパックだったりと、これでもかこれでもかとドタバタ&さんざんなクリスマスを見せつつも、最後にハッピーエンドに持っていくあたりは、もうゲイ/芸として確立されたものがある感じでした。
〈更に終演後『ベルリン・ラブ・パニック』フランク・C・マルクスが[、出演している]アデスへ映画DVDを渡す場に遭遇!「東京(のLG映画祭)で観ました!」と写真を撮らせてもらったー!!〉
咳・鼻水と風邪気味なのだけど、すんごく充実したクリスマスでした、感謝!