ますだいっこうのあと@ベルリン

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ベルリン旅行7日目

缶詰スープしょっぱい+バナナ朝飯。

ベルリン・ビエンナーレBerlin Biennial for Contemporary Art三昧の昼間。KW(クンスト・ヴェルケ)KW Institute for Contemporary Art→新ナショナルギャラリーNeue Nationalgalerie→彫刻公園Skulpenpark Berlin _Zentrum。

KW。僕的のけぞり大賞は1970年代ファッションの男男ハッテン情景からズラズラ並ぶ吉行耕平の赤外線?公園アオカン写真。映像ものは、ジョン・ケージの「4分33秒」を演奏する人と鑑賞する人の二部構成でみせる35ミリ作品Manon de Boer『Two Times 4'33"』が、前衛性と人間性の間(あわい)をみせてもいるようでシンプルに好き。んで、ここでのベストはAhmet Ogut(欧文文字記号略)『Ground Control 』『Soft City』。いえただ広〜いグランドフロアにアスファルトをザーと敷いただけなんすけどね、タール臭込みでその潔さに惚れる。

新ナショナルギャラリー。収穫なし。常設展を別立て料金で観て失敗。まあ去年と一部違う作品もあったからよしとしよう。ポルケ、リヒターとも再会できたし。

にしても、ビエンナーレのスタッフ男子は、アート系学生なのかイケメン若者が多くって、そっちの鑑(以下自粛)。

で、一番傑作だったのが彫刻公園。つうても周囲でビル工事が進む空き地何区画でしかないのよ。パンフレット片手にオリエンテーリング気分。もうねえ、ただ穴っぽこ掘りました、鉄パイプ並べました、廃物や壁で輪にしてみました、瓦礫積み上げました(これは時々電子音が鳴る)、それとなく広告塔、それとなく照明塔、って図示されなきゃ(モノによってはされたって…)“作品デス”なんてさっぱりわかりましぇーんの。周りには鉄クズだのコンクリ塊だの不要品だのフェンスだのが普通に転がってるんだもん。だし、そんなんを適当に並べれば簡単に《作品デス》と強弁できる世界。ゲンダイアートの存在意義?までも足で体感できましたワン。
Luciana Lamothe『Steelkill』。
Kilian Ruethemann『Stripping』。

歩け歩け中シュプレー川沿いレンガ積み高架下ギャラリー、c/o - Alte Gerhardsen、に寄る。リバービュー素敵。
Jannowitzbruecke駅の食べ応えありなケバブ
ラディアルシステムVのカフェで『エブリシング・イズ・イルミネイテッド』。川沿い夕景煙突付きで何ともいえない。

『Choreographen der Zukunft』@Radialsystem Vを観る。サシャ・ヴァルツ&ゲスツSasha Waltz & Guestsのダンサーによる、デュオ×2+ソロ×1。発電施設だかを転用した空間に仮設の客席で、パークタワーとか赤レンガを軽く連想。リノ敷き+黒幕囲いの使い方にもね。

中国系ダンサー男女による『Parallel』『Moving』はぶっちゃけ“現代舞踊協会の方ですか?”な印象で楽しめず。透明感のあるピアノ曲で図形的軌跡を描くユニゾンとか。後者は裸、といってもボディファンデーションだったあたりがある意味いかにもだったりするけど、踊りで折り重なる二肉体になったあたりから若干何か視え始めた気もしたけど僕的には拡がってはいかず。ウーム。

『When my mind is rocking I know it's 7』はチェコ出身25歳ダンサーくんのソロで、骨皮スジえもん+咀嚼系顔好きにはかなり萌えなピース。フロアでののたうち系動きだとか、舞台床のリノリウム?をはがす→その下から照明がさす演出に皮膚感漂う。室内履きみたいなブカブカ靴飛ばしラブ。後半はスニーカーだし、てかもはや何でもオッケー状態? ヤンチャっぽい雰囲気に、先読みできない踊りというより動きの質感が醸し出されてデュオとは対照的にニマニマしてました。まあ口悪くいえば伊藤キムを思い出しましたってのはあんだけどね。

サシャ・ヴァルツはクレジットされていない、あくまで所属ダンサーによる作品だったので、やや燃焼しきれない部分が残ったのも事実。終演後の仮設客席横で立ち話してるのがサシャに視えた気もするが、“ドイツ人の空似”、かな。