ますだいっこうのあと@ベルリン

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ベルリン旅行14日目

いつものベッカライ。オバちゃん開口一番「コンニチワ!」。びっくり。僕が教えたわけじゃないからどこかで調べてくれたの? 「ダンケシェーン」をただ繰り返すしかない。日なたぼっこカフェ淫。餌をついばむことにかけては貪欲な見ためスズメちゅうか文鳥が外席テーブルでチュンチュン。

乗り放題チケット最終日なのでチケッティングほか雑用でホッピング。Warschauer Str.駅はUバーン高架線終点からSバーン乗換ポイント。界隈の赤錆な空気感にちょっとグッとくる。新アートスペースRadialsystemのカフェ男子もの静か。シュプレー川向こう岸じゃ一面ガレキ真ん中でひなたぼっこ。

フンボルト大学7hours@HAU19。ビデオインスタレーション展示。男が何だかを投げつける映像が反復される。レンガ造りの倉庫にノイズが延々こだま。ちょっとおっかない。キュレーターという女性が案内してくれた別作品は遺跡の頭部のような彫刻作品。でそれで?なギャラリーだったけど彼女と少し話し込んだ。

アレクサンダー広場でしばしマンウォッチング。だだっ広いくて小汚いコンクリ広場には東欧チックな噴水ありいろんな人たちが座って食べてボケッとして向こうは路面電車ノロノロそびえる高層ビル大規模な工事現場妙に大きめなUバーン駅の青い看板、再び立ち上がるまで所要約30分あるいは旅の疲れ。

ご近所バーGrand Hotelで門番?
ご近所古本屋

HAU Eins『Velma Superstar』を観る。

劇場は世田谷パブリックシアターを渋く古びさせた印象。くたびれたイスが“会館”ぽくて味があった。

えーっと、芝居はというか“ショー”は先読み不能な展開でかなり刺激的でありました。題名と宣伝ビジュアルからロックスターとかにまつわるお話でしょう、と踏んでいたら大違い。黒服の弦楽団合唱団歌い手指揮者が演奏会冒頭シーンをしつっこく(笑)繰り返すうちに徐々に変調していく。指揮者の衣装がだんだんにラフになりラメが多くなり星をあしらったいかにもなコスチュームになっていってやっと先に進むかとかと思いきや、ヒューマンリズムボックスな口音技なんかで田園の音描写がはじまるの、一同で。風草落ち葉鳥牛馬犬羊カラス鶏、そう女性の歌い手は鶏の動きを始めるし、ト挿入されるロックバラード、伏兵のようにいた鉄琴演奏者役がとっぷり青い照明の中。かと思えばさらに今度は全体で機械主義的現代を同様に口サウンドで描き何人かはスプラッタムービーのように転げ叫びよじれ、てなうちにギター抱えた“スター”、になるのかな、の単独残しになり、今度は平服で人々は登場して抱き合ってダンス。そのうち二拍子反復サウンド&フォーメーション、全体主義を視るのは誤読しすぎ? そして大団円はスモーク&白い照明のロックコンサートあたかもラストな景。

音楽起点の作品のようで、いわゆるちゃんとした台詞はない。かといってミュージカルじゃないしダンスでもないし、不思議なそして贅沢なパフォーマンスだったかな。タンツテアトルなどともうたってないしね。合唱団“役”が大勢なのでトータル30人とかの出演者が織りなす、ぶっちゃけ実験作品は、日本じゃある意味“有り得ない”ゼイタクさでした。拍手。

HAU界隈のいわゆる繁華街ではない西側の街並み、道路が広くて緑道も余裕たっぷりで建物下はお店でその前に広場があって…、にどこか不思議な懐かしさ既視感を抱いてたんだけど、わかった。千里ニューターウンと似てるんだ。高架になってるUバーン1号線なんか御堂筋線〜北急ってイメージだし。五十路に向かうババアの勝手な、だけどね。

Hollendorfplatz駅あたりのゲイエリア、というほどの集中度ではなさそうババアの目からはノンケの多くもイカニモ系だし、をサラリ。Wittenbergplatz駅のレインボーカラー&ミラーボールの屋台Fritz&Co Imbissは「あらこれね!」と発見した瞬間、シャッター降りちゃった。

夕方自然食系スーパーで買ったビン入りミネラルウォーターが夜のお伴。焼酎みたいなルックスdas。