ますだいっこうのあと@ベルリン

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『Freistil --die Kunst der Improvisation』[ベルリン2014]

ラノベ校正。ギャラリーウィークエンドご近所画廊起点に歩く。リンデンシュトラセのギャラリー集合ビルは健在で、その一つIrma Blank『Blank Archive』@Galeria Gregor Podnarが最も印象的だった。いわゆる三行広告や小説などが文字を失い線と空き、余白だけでモノクロで再現されている執拗執念作品。田名網敬一のソフィスティケートされたwコラージュ@Galerie Gebrもなかなかでしたわ。
『Freistil --die Kunst der Improvisation』@タンツファブリック。ガビやじゅんじゅんさんとも合流。〈昼間の光、窓のアーチ、中庭の緑、鳥の声、外で誰かがガラス瓶を続けて割る音、床軋み、数個灯る照明が熱を帯びる音、誰かのお腹がぐぅぅと鳴る音、等のなかで、次の一瞬なにがどこへどう転がるかを、固唾を呑むように釣果を待つように立ち合った、即席度それぞれな即興4組、ごちそうさまでした〉。
Gyung Moo Kim:子犬系コリアン男子がまずまるで耳を澄ませるかのような佇まいから、ゆっくり体を漂わせ捩り重心を下げする素味っぷりが美味。Barbara Berti & Friederike Motzkau:気を吐く的声・動きに後者のあたかも尺八のようなフルート吹き音、二人の間のピンと張られた糸が自己誤読的にどことなくおかしかったり。後半のノートに書き付けながらの会話シーンでの仕種に見覚えあって調べたら「Best of 100° Berlin』にソロで出ていた彼女だった。Heide Moldenhauer:受付などしてたおばあさんがメトロノームと踊る、背後にある言葉数は最も多く視えてああこれもありね、何より楽しそうねと拝見。Ayaka Azechi & maria Colusi:お揃いを着た女性二人、型紙にするような色の長細い紙をのばし、それを切るハサミの音ザクッザクッ、反対から紙上を歩いた足がキュイと捻れ紙が破れ、そこから迸るどことなく姉妹みたいなデュオ。即興と振りの間(あわい)辺りを堪能。畦地亜耶加さん出演のご縁で拝見した小さな公演だけれども、とても味わい深かった。