ますだいっこうのあと@ベルリン

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『具体』/『原サチコのハノーファー⇔ヒロシマ☆サロン』

『具体 ニッポンの前衛18年の軌跡』@新国立美術館。足で描き塗料容器を投げつけタールを捏ねて爆発し盛り上げまくる平面作品が圧巻だった。とはいえ過去完了形な“前衛”さを現在形では体感しきれず、それは当然なのかどうなのか。万博お祭り広場での一大ショーはニョロニョロ型スパンコール人間だの糸をア〜レ〜と嬲られお女中よろしく解かれる毛糸人間だのが微笑ましさを過ぎてたり。ま久々雑踏展のない新美はそのガランとした空気はどこか好きだったなぁ。展示替え中デザイン・ハブで大阪の無料紙『SUPER:』もらう。外ベンチ弁当。図書室。
原サチコハノーファーヒロシマ☆サロン』@ドイツ文化センター。〈州立劇場女優原サチコさんが現地開催中企画を凝縮!好奇心と出会い力と義侠心wで、両市友好関係起点に原爆日独文化震災原発チェルノブイリ等を、あくまで彼女の視点で語る。飾らない姿は最早一個の作品!ご縁のご縁で梅津和時サックス演奏も〉。
新たにハノーファーで活動することになった彼女が、実は同市が広島市と友好都市だったと知ったことを起点に、日本人としてできる事を始めたのがきっかけとなり、お手製広島焼きを振る舞いながら、インタビューやトーク、時にはコスプレーヤーのカラオケ大会などを通して、日独のつながりをユルくかつアクチュアルに扱ってきた劇場企画としての“サロン”のいわば帰国報告会。ってそんな仰々しいもんじゃなくて、ソーセージ&ザワークラウト、お菓子もワインもある。数々の出会いを綴る映像&トークそれだけでギッシリで、いわゆるパフォーマンス的なことは、原さんの代表作『三文オペラ』での歌一瞬と、表記不明ながら「東北」と題されたサックスのみ。それでもいわゆるトークなどに留まらない、一個のほぼ舞台作品にも思える《物語》や《表現》を帯びていたことが何ともすばらしかった。それはきっと矛盾も含めて、あくまでドイツで活動するいち日本人女優としての身の丈を、彼女自身が充分に理解して“立っていた”からかもね。
お久しぶりな/ドイツつながりな/初めましてな方々と会えたのもサロン的嬉しさ。現地からの小さなお土産まであって僕は歯磨き粉をもらいました!
(12.08.14:書くだけ書いてアップし忘れてました。んで原さんのブログを改めて覗いたら、広島でのサロンも無事終わったこと、これから福島へ行くことなどが綴られていて、最後に「伝書鳩になれるといいな」とあって、そうその“伝書鳩”なスタンスが一番素敵なんだと思ったわけです、という追記)
何百万年ぶりかでタックスノットに恐る恐る顔を出す。夜深けのカフェ淫。ここでもご無沙汰恐縮な方々はじめたっくさん会い話す、あ、タックさんとWミーニングだわ。
ツイートしなかった95文字。〈ヌケとかスキのある、それはマヌケやスキマをも包み込むような、芝居やダンスへのキョーミが以前より増してて、しっかりパッケージされた4000円以上の木戸銭には、しばしばダジロぐカラダになってます〉
現地劇場での予告編