ますだいっこうのあと@ベルリン

在ベルリン/俳優・ゲイ/演劇コーヒー映画アート読書都市旅ドイツ語/ikko119[あっとまーく]gmail.com

『Gefahr-Bar』

ikkomasuda2012-12-23

大鍋そのままで繰り返し作ってきたスープを平らげてきれいに洗い、順次片付けて撤収荷造り、体からの粉ばかりの床も丹念に掃き、忘れ物なし、ペトラさんに鍵を返して、4週間の滞在先を、本降りになりだした雪の中、あとにする。深謝合掌。ベルリンの僕的初雪をこの部屋で体験できたのはある意味幸せだったかもな。凍えるも清々しき空気と曇りがちとはいえ時々刻々色を変える広々した空から受け取ったものは大きい。
きっちり20分間隔のトラム21もちょうどやって来て、M13に乗り換えてヴェディングまでトラムの小さな旅。SOさん留守中のWG部屋に3週間お世話になる。〈窓際の暖房をすぐ背にして座るように配置換え少々〉など。越冬ならぬ越クリスマスに向け最寄りのLidlへ買い出し〈REWEとLidelの差を肌で実感、まあ店舗によるでしょうけどw〉。元々の部屋借り主BJが間借り部屋へ物を取りに入ってきた流れで、ドイツ語トーク、台湾企業に務めてるそう。しばし独語自習後、ハッケシャーのアジアン・インビスで焼きそば経由スターバックスでカフェ淫。
『Gefahr-Bar』@フォルクスビューネ。直訳すると「危険なバー」、接尾語「bar」だと「〜な状態な」「〜できる」という形容詞も作れる。グランドピアノはじめ何台もキーボード、ドラムセット、ソファソファ、グラスや酒瓶収めたキャビネット、その合間をいろんな型のスタンドが琥珀色に照らす。そんな劇場使いでの音楽と詩とトークと映像の連続イベント。開演前、あ開演中も、ウォッカやワインがイケメン劇場所属俳優によって振る舞われたり、やんわりゆんわりムードがまずもって素敵。メインの3人以外のバックボーカル・映像担当の女性が、暇だとソファで煙草くゆらせたりしてる図もどこか痺れるクールさ。動物のかぶり物で街を歩き回るちょっとコミカルな映像や、ベルリンにまつわるポエトリー、何かの文学賞トークのパロディ←聞き違えでなければイェリネク役も登場してたような、など、特段なにがあるわけでもないサロン風な90分。劇場っていろんなことができるわよね、とあたりまえのことを改めて肌で楽しんだ。
バス・Uバーン・トラムと乗り継いで帰宅。まさに“まくらが変わった”夜でしばらく寝付けなかった。