ますだいっこうのあと@ベルリン

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[大阪]『風穴』『絶滅危惧・風景』

ikkomasuda2011-03-18

……今回の旅はものすごい思案wのすえ新幹線往復とホテルのツアーにしました。それで「のぞみ」に乗れたんですが、列車が指定されていて早朝か午後以降になるんですね。なので6:47発を選んだはいいものの、東京駅までの足が場合によっては止まる/遅れるかもといういらぬ心配があって、地下鉄東西線始発で向かいました。車内のドンヨリ感は半端はなかったな。まったく問題なく着いて高架下24時間営業のなか卯で豚汁定食。駅に入り地下の待合所で時間つぶしに行くと隣にいたオジサンから僕のサイバーショットのことで話しかけられしばらく旅会話。彼も同窓会で北海道からフェリーで新潟、夜行バスで池袋、で熱海へ戻るところと言ってました。新幹線は700系たらいう、たぶん最新型ですね。何だろいろんな表示が、車内LED表示も含めて文字大きめなのに、ユニバーサルデザインのありがたさと、デザイン自体にもうひと工夫ないのかしらと疑問を抱いたり。特に混んでたわけでもエクソダスな空気だったわけでもなく隣空席のまま新大阪着。JR大阪駅から阪急へ。たぶん高校の同級生が通っていた予備校があったせいで一度だけ降りた記憶のある十三駅は、自動改札機の1m先にたこ焼きお好み焼きの屋台があるような街で笑えました。その興奮のまま午前の歓楽街を徘徊し「妻が女に変わるとき」とか「(何千円か)ポッキリルーム」とか看板にニマニマして遠回りで、2泊するプラザオーサカへ行き、荷物を預けました。大阪的に笑顔でも愛想ナシみたいなフロント。梅田へ引き返し、新駅ビル開業間近で錯綜するJR大阪駅で観光案内所にたどり着き地図をもらって歩き出します。地下街に県別物産売店が歯っ欠けでも残ってて嬉しかったり、中之島に出て朝日新聞大阪本社ビルがあって、ああここ小学校のとき同級生ノジリさんのお父さんが勤めてて見学に来たなあ、記念写真を去年のミミトメ公演で使ったなあ、あの時のエントラスはどれかねえ、などと徘徊して、国立国際美術館へ到着。金属パイプか何かのオブジェだかが、少々建築バブルっぽい。隣が箱ものっぽい市立科学館とは知らなんだ、四ツ橋の電気科学館世代なもんでね。……
『風穴 もうひとつのコンセプチュアリズム、アジアから』@国立国際美術館。コンセプチュアリズムが入れ子になってるようなコンセプチュアリズムの視え方。ベトベトって意味じゃないけど湿度を帯びた、いい意味の腰砕けな味もするコンセプチュアリズムで、展示全体で想定以上に好感。お目当てのcontact Gonzoは映像と『...i/?con_]]:k;:;--^oc;^l]las;;;t!!!!s-//2011』←作品一覧から手入力したので微妙に記号類が違ってると思いますw、と題したミックスメディア・サイズ可変、というより“ゴンゾ兄貴の国立アジト”な空間。映像上映にコラージュの列、木製のスケボーするスロープと小屋、テント、モノクロコピー写真の散乱、アトリエ的道具類、男子の着替え、挙げ句がゴンゾパーカー着用させられてる美術館スタッフ♀まで!褒め言葉としてお行儀の悪い散乱/ミックスのなかから、そのままじゃない別種の散乱/ミックスが立ち上がるようなそんな気分に。ベトナムのディン・Q・レーの街頭から採取した現代美術的オブジェ、タイのアラヤー・ラートチャムルーンスックの西洋名画を前に農民が勝手におしゃべりする転倒っぷり、立花文穂の個人的に少々死臭する印刷物オブジェのこうくるかーこうみせるかーな手口、島袋道浩のベタにもほどがあるわぁなで惚れた擬人化されて喋る段ボール箱、あたりが印象的でした。その他のコレクション展、早川良雄ポスター展は、はあそうですかみたいな。前者の間隔開けて列で座るスタッフ女性は最早現代美術状態でしたw。
館向かいの中の島食堂で鯖塩、菜の花辛子合えで昼飯を。カフェテリア式にトレイ盛りして店内を回るスタッフが伝票を作って精算は最後というスタイルは初でこれはこれでむしろ効率的かもと。
以下大阪都心ブラブラで気になるストア巡回。grafカフェの大テーブルが楽しそう、ベルリンブックス大阪農林会館の別珍風情にビル萌えその一室書店はちとお固い雰囲気、チャルカ堀江探索も兼ねてカワユイお店でした。
ブレーカープロジェクト『絶滅危惧・風景』@大阪市立近代美術館(仮称)心斎橋展示室。ミナミの下町のごく平凡な人々が趣味で作る玄人はだしの“作品”群の下道基行「サンデー・クリエーターズ」、新世界・西成の人と街を光の軌跡プラスで撮影して回るトーチカ「ピカピカinナニワ」などがとてもおもしろかったわ。
……絶滅危惧のあとチャルカにいって、アメリカ村とか堀江も初めてで、それらは僕が住んでた時代にはなかった“エリア”なんですけど、ああここいらがね、なんとなくどういう空気からかろうじて社会見学できて、そのあたりで流石歩き疲れて四ツ橋スターバックスへ。いっちいち男子を視姦しながらのカフェ淫はなかなかでした。それでこの後をまたグルグル検討した末、絶滅危惧で視た景色が気になってもう一歩きすることに。地下鉄恵比須町駅から再スタート。新世界はたぶん演劇団の旅公演で寄った記憶があるけれど、なんというか時間曜日天気のせいか薄ら寒い印象で9割がた閉まってるアーケード商店街でおはぎを腰90度固定オバアちゃんから買い、通天閣の真下にも王将餃子があるのねと変な感心をし登るのはやめ、節電のせいか電気がつかないのちょっと残念で、通りを一通り冷やかして終えて、新今宮駅、乗らずの阪堺電車沿いに歩いたら、ああ景色が“ホテル”と持ち帰り可の食堂が並んで、ああここいらがきっと釜ヶ崎だわねえと、街行く人も観光色はもちろん一切消え、2mあるかないかの電車下道をくぐっていくと、ノイマンもびっくりなネオン管装飾ギトギトなスーパー玉出に出ておうおうと眺め、どこがどこだけ分からないけれど恐らく動物園前駅から南に延びる商店街のベタ大阪さを肌で味わい歩き、くっとくっと目星つけて曲がっていくと飛田新地で、そこは“ディスプレイ”されてるオネエさんと呼び込みババアのいる店ずらりの通りで、アムステルダムもびっくりなストリートなわけで、ああここがね、思って以上に店が多くて唖然で、豪華絢爛装飾らしい鯛よし百番を外観見学し、そいえば飛田を抜けた先区界を越えるとまるで九龍城を取り壊した建てたみたいな高層住宅群があってその対比も興味深く、戻る途中の商店街には「オーエス劇場」なんて看板もあって、「劇」はヘンの中身が「七」に略されてるアレね、ストリップかと思いきや大衆演劇の劇場で、その他どの店も道行く人も正直すっごくソソられる個人的異国気分で、最後に行きそびれていたジャンジャン横丁をさらって、環状線新今宮駅……。
スポーツサークルがらみで大阪にきてるichiさんとツイッター上でやりとりし、歩き疲れてそのまま十三駅。駅前の立ち食い楽喜には「ラッキー」と書いた看板もあり。〈タイの麺屋台のママ勝手に連想なw女性と震災の話題に。「停電もなんも工夫していくしかないねー」と。肉うどんごちそうさんでした!〉。バスタブにお湯張ってふやけるまで一人風呂堪能。懲りずにテレビを視てプチ暗澹。