ますだいっこうのあと@ベルリン

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コンスタンツァ・マクラス&ドーキーパーク『バック・トゥー・ザ・プレゼント』

D社ガイド本東アフリカ校正着手。グジャグジャ。そもそもの赤字入れがびっしり細かいうえに、DTPオペレータさん間抜け丸出し。まさしく紙上の地雷原を往く。

コンスタンツァ・マクラス&ドーキーパーク『バック・トゥー・ザ・プレゼント』@青山円形劇場を観る。ドイツ年がらみの企画「ドイツダンス―新しい世代」のひとつ。

前に原田悠くんたちと呑んだ、APE出演の小山綾子さんとバッタリ。と思えば楠原竜也さんも偶然一緒で近況を聞く。

わお、ズバリ大当たりど真ん中。とりあえずドイツものだからという理由だけで予備知識ゼロで臨んだせいもあるかもけど。否、それ以上のすばらしい出会い。ベルリンまでおっかけたい勢いだな。

いわばこけおどし系な「アニトラの踊り」で廉っい振りのユニゾンする冒頭で、すでになんじゃこりゃ! キャラも動きも衣装の色めもバラバラなキャストが登場したかと思えば、突如揃って踊り始めるんだもん。あとはダンサー・俳優の混成軍らしい男女が踊るわセリフいうわ演奏するわ歌うわモノローグするわ暴れるわ映像流れるわな、2時間30分。体温あがりっぱなし、何度も笑いました!

それでいて、いやむしろそれだからこそだろう、提示されるアンハッピーな人間関係や喪失感のテキストやシチュエーションは、くっきり突きつけてくる深さと響きがあって、なんなんだ!って感じ。

ボンジョビのユニゾンシーンは脳溶けモノ、ホリゾントの色が場末チックに煽ってる。ケイト・ブッシュ嵐が丘』もステキ、女性二人のユニゾンの背後で小太りのおっさんがちとぶきっちょにけどなかなかしなやかーに踊ってるのがツボ。毎度ラテンフレーバーの「イエスタデイ」をバックに繰り広げられる映像は、トラブル続きのシーンにゲラゲラ、&ベルリンの空気感にも引きつけられた。うろおぼえながら「こんな(ひどい)作品にドイツ政府は予算を使っていいのか」みたいなアイロニックなシーンではポン菓子を口にして客席にまで飛ばしながらまたボンジョビを歌うベタな演出。足を痛めてうまく踊れないわ〜な女性ダンサーの、でもばりばり踊るシーンがひとしきりあったあと、移動式ドアから突如シャンソンを歌う男性が登場、女性は投げ込まれた大きな熊のぬいぐるみを抱きながら、フルートで伴奏を始める、ってあたりのトランジッションの段差に涙出るほど笑った。オーラスはぬいぐるみ投げまくって脱ぎ脱がせ大会。もちろん釘付けでしたがそれほど見ご(以下自粛)。

ひたすら渦巻くばかりでいつも以上に書ききれないのだけ、とにかくそれぞれが一人で個として確たる存在で、おバカをやりおエロをやりおケガすれすれをやりおマジもやり、っていうのかな、そのあたり表現の力強さに一番グッときたんじゃないかな、と。

似ている人がと思ってたら、向こうから声をかけてくれださった。銀さん!こと銀粉蝶さん。興奮気味な感想やお互いの近況を話し、「こんな時代になるとはね」と言いながら携帯の番号を交換。超うれしいバッタリだった。

チケット手配をお願いした堀江進司さんと表参道プロントで呑む。体温あがったままでガンガン語る。