ますだいっこうのあと@ベルリン

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『トラスト』[ベルリン2015]

洗濯物引上げにいってシルヴァインと久々立ち話する。買い出し。やっとこさ髪バリカン。〈ベルリン映画祭がらみで、映像資料の多いアメリカ記念図書館に関連コーナーができてた。特集上映のあるヴィム・ヴェンダースものも集合してて『ベルリン・天使の詩』脚本本もやっと借りられた。彼の風景写真+テキスト本[『Places, strange and quiet』]をフムフムめくってると最後が『ピナ』上映で訪れた福島のショットだった〉ポリレアリステン宿題作文も、今日は満席だった。スターバックス・ウーラントシュトラセ駅でカフェ淫ボケラン。
ファルク・リヒター&Anouk van Dijk『トラスト Trust』@シャウビューネ、約5年ぶり再見、5ユーロのディスカウントがフェイスブックで宣伝されてたからレパートリ切れ間近かも。あの、抱きしめたい抱きしめひょうとする抱きしめられない虚空を抱きしめる抱きしめても抱きしめ続けられないな冒頭シークエンス、特にペアからばらけてフロアから中途なあたりで腕をがっつがつするくだり、ソファから軟体動物よろしく流れ落ち続ける男女などに早速引き込まれる。イケメンくんが新自由主義経済の揶揄っぽい台詞をスタンドアップコメディよろしく捲し立てるを3列目中央でギリギリ振り落とされないように必死で追いかけるキリキリした快楽も。例えば女優がアーパーな台詞言い募るうちに上裸男性ダンサーに宙を浮くごとく弄ばれる的シーン他コミカルな景が特段に多いわけじゃなく、むしろ経済危機や関係崩壊な切羽詰まりが滲みくるものの、最新作の暗澹に塗り籠められたムードとはまた違って、その差はどこにあるんだろうと自問し続けて答え出ない、メタリックな美学で調味された身体と言葉との併せ技を、ま、素直に味わった次第。