ますだいっこうのあと@ベルリン

在ベルリン/俳優・ゲイ/演劇コーヒー映画アート読書都市旅ドイツ語/ikko119[あっとまーく]gmail.com

『不安と魂』[ベルリン2015]

朝から日が差す天気だと格段に前向きな自分の現金さに苦笑、『Kein Licht.』冒頭観客業務委託型演出ってほど立派なもんちゃうが案を布団の中で思いつきそれもあって。午後フリードリヒスハイン図書館演劇誌返却してそのまま大通り日向側歩いて社会主義残滓嗅ぐ。アレックスまで辿り着きあっさり帰宅。
DVD『不安と魂 Angst essen Seele auf』ファスビンダー第2弾観る。いやいやいやまた鮮烈だった。削ぎ落としまくった構成で描かれる孤独な老婦人とぐっと年下の黒人男性との愛、差別されまくりの時代&社会背景、1970年代公開当時の現実なのか遡ってるのかちょっと不明、は半ばギャグに視えるほど露骨強烈滑稽で、それは映像演出のせいもあるんだろうけど、そもそもの映像内の街角風景建物住居内、カーテンやワンピースの柄柄しさだのちょっとした食器だの家具だのにいたる西ドイツ感も個人的にはグッときた。感情表現の最小限さツァクツァクツァクとことが運ぶ展開、妙なところでカメラが執拗に寄ったり引いたり、などなど独りツッコミながら鑑賞。以前の舞台版で予習してたこともあって、台詞はかなり聞き取れた。当時ファスビンダーの彼氏だったという主演黒人俳優が二度ほど持ち物までご披露や、その当の監督本人も出演してたり、『マリア・ブラウン』にも登場の唇ぶ厚い男優も医者役だとか等等もニンマリ。