ますだいっこうのあと@ベルリン

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リミニ・プロトコル『Cargo Tokyo-Yokohama』

旅資格本校正。大江戸線→殺気立ってる、ように感じてしまった、東京モノレール
リミニ・プロトコルCargo Tokyo-Yokohama』。
トラックに積まれた観客は、物流拠点を巡りながら、都市を、東京・横浜を、荷物という視線から視る。大人の社会見学みたいなライド型パフォーマンス。それ用に改造されたボルボトラックが来日してナンバープレートなしで走る。たぶんそのへんの法規との兼ね合いで、実質無料になったんじゃないかなー。鞄じゃなくきっと観客自身の身につけるべき荷物札をもらい、途中登場する現場な人たちからも「最後までお気をつけてお運ばれください」みたいなこと言われるけれど、やー、僕は荷物にはなれなくてね(笑)、もう充分に旅、ちょっと忘れられないtrip、として堪能しちゃいました。荷積み地点:天王洲で、荷下ろし地点:みなとみらい、ってことで想定はしていた車窓ではあったものの、時間帯に雲模様が加勢してくれて、すんばらしい車窓でさ、ふだん車に乗らない身には一層釘付け。
でもだけど、景色がよかっただけツアーじゃないんだわ。運転するのは実際のトラック・ドライバー二人で、彼らの人柄、交替でハンドル握りながらの運転席トークの味と緩さとかね、仕込みはあるんだろうにしても、たまらんかったですよ。それ以外にも物流・トラックwてなキーワードにまつわるリアルパーソン・ブツが登場、一部ビデオだったりもするけれど、淡々と説明してくれる。その語り口もそれぞれ地味に滋味にあふれるものでね。“演劇かどうか云々”論なんてもはや無意味では?とすら思った。
たまたま映像オペレーターの横になったのがポイント。人なつっこい日本在住フレンチな本業アーティスト、ミカエル・レナッシアくんで、ババア的にはそれもtripの隠し味でしたー。
まあね、これまでのリミニ・プロトコルの日本上演作品と違って、フォーマットだけもってきて素材はあくまで日本版なので、『ムネモ・パーク』的な感動とはかなり異なるし、実際に公道を走ってるからもろもろのタイミングはその場その場でユルいし、流通業界の実態への切り込みとかは若干アマい気がしなくもない。けどでもだがしかしねー、そんな全てを載せて、今日も走るぜトラック野郎リミニ!ってあたりがね、僕にはかなり愛おしくてですねぇ、それこそ“演劇”では緩まないバルブからちょっと水分漏れたかも、な体験だったです
ネタバレはなるべく避けましたけど、極々個人的な“だからってなによ”的ネタを。ガソリンスタンドの名前はチェックしてみてね!
横浜からは結局大人しく帰った。ベビーカーの男の子つれたスーツ姿のリーマンがどっちもカワユかった@ラッシュの東横特急。森川くんが電話くれて飲む@落合・日本海庄屋。