ますだいっこうのあと@ベルリン

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黒沢美香『薔薇の人 めまい』

校正なくて自動的にオフ。のんびりと過す。確定申告の還付金が振り込まれていた。ささやかに幸福。午後ランニング。紅葉山公園のほうへ行ってみる。
黒沢美香『薔薇の人 めまい』@渋谷ギャラリー ルデコを観る。堤さん乗越さんなど有明スタジオに続くどうもどうも。
書斎用のデスク、チェア、片隅に無雑作な布団の山、コピー機等などが、雰囲気ありありに配された空間。しなる白い杖?をつき、壁や床を確かめるように現れた黒沢美香は、踊る・踊らないの文脈でいえば例によってほぼ《踊らない》。とっても現代美術な居直りよう。無音で薄暗かったりすると睡魔襲来なのよ。でもそれももうアリな感じ。
一番すごかったのはね、僕の勝手な命名“DM発送シーン”。便せんにただグジュグジュグジュって黒く太い線状を書きなぐる。何分かかったかしらねぇ。ひたすら。と思えば、それをコピーしたのかな。柱の陰で直接視えない位置だったから。それから封筒に宛名書きして、おそらくはコピーしたグジュグジュレターにご丁寧に署名までして、封入して、セロテープで留めて…。凄っ。もう苦笑するしかなかったわー。
《踊らない》と書いたけど、机の上で順順に向きを変えながら手踊りするシーンがあったり、こう、さもなーい動きで視せてくれちゃうのよね。結局そういう意味ではしっかり《踊る》んだよなー。
おそらくは毎回違うんでしょうが、今夜の感想は「あと何かもうひとつ」あったらグイッってきたんじゃないかなって気がしました。ってあまりにも抽象的ね。けどそのライブな振れもとってもアリ。
当日パンフの黒沢美香名義テキストを勝手に引用しておきます。
「『薔薇の人』をここに坐りこませます
 ダンスだダンスでないとうるさい
 おどりを充満させる気である、か
 窒息なのにやわらかくなくてはならない
 よりよくダンスする地図に火をおこす
 わたしはゆっくりと踊りをおどるそんなそぶりはない自分の手を握る
 
 まもなく揺るがしてシビレて」
 
なんだろ、暗いじゃなくて黒い空間の記憶がしばらく残りそう。
 
タックスノットに顔を出す。青山吉良さんママの月曜。ケガ以来というか今年初だわー。ご心配にまずお礼を言う。出演された映画『メゾン・ド・ヒミコ』のことやら、なにやら。
閉店間際のサミットで真空パックとろしめさばに思わず手を伸ばしむさぼり食う夜半。