ますだいっこうのあと@ベルリン

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『DAS GROSSE HALBE』2日目[ベルリン2015]

遅め起動。カード書きやっとこさ。ゲイゲイしいクリスマスカード探しにノレンドルフプラッツ駅前ブルーノを訪ねるも肩すかし。モッツシュトラセのLGBT書店Eisenherzで結局時季不問なオリジナル系カードと、うすら購買欲だったポルノ映画祭の週めくりカレンダー購入。
wer ist jack『DAS GROSSE HALBE』@テアターハウス・ミッテ、フェスティバル「Stundenhotel」。17時入りでフェス参加関係者のブランチという何ともな企画、ほぼ舞台美術のクミさんと雑談。今夜もいわば楽屋扱いの部屋で待機、1演目め終了後の舞台転換もつつがなく、2演目め後の観客が軽く野放し状態ならしく再集結待ちしばし後の、開演。お客さんはありがたくギッシリで、昨夜比では控えめながらもとても集中した気を感じられたし、演技も平常運転でできたしで、二日めのわりにはほどよく満足な出来、だと思われ。
いそいそと着替えて開演までふらふらと社交、アルムート&アランと合流して、次の上演場所に入ると前回ポリレアリステン仲間のザンドラが! Nebel Brutal『Alles』天井低めの建物の一室を、インスタレーション空間にしてのパフォーマンス。長身細身の陰有り系でややイケる主宰演出主演くんを中心にしたソロっぽい即興ショー。簡易ベッド、ハンガースタンド、パイナップルと青菜のアジア風炒めを振る舞いもするキッチン&調理担当、サウンド&音楽担当、アクションペインティングちっくな壁、喋っていくらか朗読して、パン一で小麦粉浴びて、とか、まとまりのなさのなかに多少何か視えてくるかと思いきや、ライブならでは立ち上がりきれずさーてな雰囲気になってきて、後半退場。ザンドラはその前に帰ってしまっていた。アルムート&アランと廊下設置のベンチでしばらく話す。それから大学生の映像作家ヤコブを、僕らの公演を昨夜観たフォルクスビューネでアシスタントをしてる映像系女性に紹介され、彼が構想中の映画について説明を聞く。というかよかったら出演してほしいというありがたいお話。寺山修司ファンなのだそう。ドイツ語脳ヘロヘロながら若い男子にムフムフしつつナガナガ喋った。パフォーマンスの残骸な場にて、笠置シヅ子『買い物ブギ』でクラブもどきに踊るアフターフェスティバルな図に仰天したあたりで力尽き、昨日に続き深夜雨のなかヤノヴィッツブリュッケ駅まで歩き終夜運転Sバーン
インターネットの出会い系や掲示板などのテキストを構成したり、クリスティアン自身が書いた台詞などをコラージュした作品で、僕は“生まれない子供”という役でした。年齢性別、不詳というかズレてる、それはドイツ語基準でいうところの発話自体も含めて存在で、かつネットでのある意味不毛な面も多い関係の中からは生まれ得ない、愛の理想のメタファーとしての生まれない子供が語るところの、長めの台詞を単身言うシーンが最後になっていました。舞台は円形の大型組合せソファーで、それを動かしてシーンを変え、ちょっと多めなスモークマシーンが主人公男性グースの混沌をわりと直球にも表現し、絵的な見え方も狙ったつくりでした。ザ・スミスの音楽もやってる側的には小気味よかったです。台詞やシチュエーションは部分的にいわば再演で、クリスティアンは毎度毎度場所とメンバーに合わせて、再構成+追加するかたちで作品を成長させていく手法を取っています。テアターハウス・ミッテの日本贔屓なプロジェクト担当ガビの引き合わせで、1年前クリスティアンと初めて会って以来、ここまで辿り着けたのは繰り返しになるけど本当に周囲のお陰で、低身低頭深謝合掌するばかりでした。weristjackには引き続き参加していく予定です。