ますだいっこうのあと@ベルリン

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『石灰工場』[ベルリン2014]

べちょり気味だが芯残り気味玄米飯に全紫色汁物なぜか若干過食昼飯。『Kein Licht.』放送劇版構成を解明し亀暗記。
『石灰工場 Das Kalkwerk』@シャウビューネ・スタジオ。トーマス・ベルンハルトの小説をもとにした年配男優によるソロ。銀色虹色がグラデする反射シート張りパネルに囲まれたセットで、聴覚の実験台にした体の不自由な妻を模してか女装姿で座る佇まいから、何かすでに取り憑かれてるFelix Roemer。カセットテープレコード早送り音で叫ぶ表情が、その後台詞にも登場したフランシス・ベーコン風な容貌だとか、台詞を語る容姿の鬱屈や捩れ具合、頭頂部の少なめ頭髪の振り乱し振りだとかを、パキパキの緊迫感、そんな中にも客席は時々ウケてたから滑稽さもたぶん鏤められてた、を凝視&堪能。母音子音組合せによる単語羅列には発音講座が思い出された。パンツ一枚での着替えなどでみえる老体のリアルや皮膚感は、卵黄と小麦粉となんかの粉とを床にぶちまけてゴロゴロ、自らの体でいわば揚げ物の下ごしらえをする最後の最後で、物語の詳細は予習以上のことは理解できなかったものの、ひしひしと受け取った。映像使ったパフォーマンス的興味で食いついて映像使い自体は適切であったけど、素の身体性と饒舌さのほうに惚れたかな。原作小説は文体が独特らしいので後日の課題図書に、日本語訳でーw。