ますだいっこうのあと@ベルリン

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志賀理江子『螺旋海岸』

ikkomasuda2013-03-23

六本木アートモーニング今年も決行。『アーティスト・ファイル2013』@国立新美術館。開場と同時に順路上出口間際な展示室へ真っ直ぐ。
志賀理江子『螺旋海岸』は降参モノ。自立板パネル写真群の喚起力ハンパなく、抜殻の魂で小一時間徘徊。ひょいと視線を移すたび離れた作品がちら視えするドキリといったら!作家内奥の松林と砂がザワゾワ鳴る恐ろしさ。テキスト本購入。『カナリア門』の言葉も気になる〉。宮城県の北釜海岸に、敢えて書くと震災以前から、移り住み、そこで暮らす人々の“中”へ、コミュニティ的な意味で、人々それぞれが持つイメージ的な意味でも、分け入って撮影された、非現実と現実の間(あわい)の暗がり、が僕にはもう底知れなくおっかないの。光沢ある印画紙の艶や滑らかさも奇妙なリアルだし、額装じゃなく壁に貼り付けじゃなく、向きバラバラに立てられたパネル、それも等身大からけっこう大きめな物まで、の松林で立ち位置の微妙な違いだけで違う図が視界に飛込んでくるし、でいやほんと、ビデオアートだメディアアートだバーチャルなんちゃらだの以上に、数倍数十倍以上に視覚から伝わってくるものが強烈で、ほんと力抜けたわ。休憩室の、ソファに座っては読めないように鎖止めされてる図録を、床に座り込んで熟読。
他の作品はほぼほぼスルー。チョン・ヨンドゥの子供の絵の世界を、写真で現実的に見せる連作に、白タキで結婚する韓流イケメン男同士と赤ちゃん、それを驚きの表情で見守る黒服女たちというのがあるので、それはチェックしてね。無料なので『カリフォルニア・デザイン “モダン・リヴィングの起源”』もさらさーと流し見。土産東京で志賀本、取り壊し真っ最中の再開発エリアの間の小道の先、階段の下に桜が咲いてて感慨。新宿区四畳半で独語講座予習、講座情報サイトで別の課題があるのに気づきさらにさらに。
欧・亜/東京、欧・北米、亜・欧、欧・北米、北米・欧、欧・北米、北米・亜、欧・欧、欧、北米、亜、大洋、北米、欧、欧、亜、北米、欧…欧…南米…亜…(亜/東京?欧/イスタンブル?欧/マドリッド?)。そういえば五輪招致のピンバッジが新美案内所に籠盛りしてあった。「ご自由にどうぞ」と声かけられて「反対だけどね」と毒づいて一つ取る。