ますだいっこうのあと@ベルリン

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『ファビアン』[ベルリン2015]

B誌原稿書き@中央図書館、合間チョコライスだのベーグルだのもぞもぞ齧りながら文字数到達、16時前汁物食事。『ファビアン Fabian - Der Gang vor die Hunde』@シャウビューネ・スタジオ。ワイマール共和国時代の享楽的都市ベルリンの様相を描き、ナチによって焚書にされた、エーリヒ・ケストナーの小説『ファビアン』を舞台化したもの。ただし副題は2013年に出た原典版のもの。自分的2014年3選入りだった『屠殺場のヨハンナ』の演出&演劇学校チームによる公演なのでやや期待し過ぎたきらいがあるがやや肩すかし。主人公ファビアンを容貌ちょいエキセントリックな男前が演じてそのクールさは悪くないのだけど、その他の歌・踊りもある演出要素も含めて、どうも演劇的・物理的に“埋まっていかない”感触がしてしまった。性的な奔放を描くシーンもどっこか中途半端な気がしてしまったねー。ま一方で、若手男優が脱ぎ多めとか素肌に羽織系とか、ワフンな眼鏡クンのぴったりジーンズがねとかとかニマニマ処はままありましたからいいんですだけどね。ブレヒトの言葉を選って煮詰めて熱くなった『ヨハナ』と、小説から要素を掬い上げて組み立てた、例えばその違いもあるんだろうし、その対照は敢えてかもな。主役以外が平温で語り始め平温でテーマを歌ったりの冒頭の愛おしさはすっごい半端なかったのになぁ。余談:今オリジナルをちびりちbり読んでてまだ2章目あたりだけどウン確かにエピソードが数分分拾われててその合致は単純すぎるけどちょっと嬉しかったかな。