ますだいっこうのあと@ベルリン

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『セメント』[ベルリン2015]

午後早めにブラブラ歩き出す徒歩南限のスーパーの先からNoeldenerplatz・Rummelsburg駅からシュプレー川の入江Rummelsburger See畔へ、快晴の日曜日の夕暮れ時とあっていろんな世代の人が思い思いに散歩している、澄んだ空気の中それだけでグッとくる。岸辺の建物がモダンなのはそうか再開発地域だからか、にしてもこの水際環境を活かしてる感にはまたグッときてしまう。茜色が川面に映えつつまさに沈むのを見届けて、オストクロイツ駅からフリードリヒシュトラセ駅、割引配券は要電話、大混み駅中エデカ、アレックスまで戻ってU2ホームのアジアンインビス、最近いるベトナム人の兄ちゃんと少し世間話して焼きそばベンチャー食い。早めに劇場カフェに行くと、ポリレアリステンのヴィプケ&知人とバッタリ、今週はよく会うなぁ。開場した客席の真隣がなんと1年以上前に一度紹介されたきりだった冬子さんというバッタリ連続。
『セメント Zement』@マキシム・ゴリーキー劇場。ロシア革命を題材にした小説をハイナー・ミュラーが戯曲にしたものを、ロシアアヴァンギャルドをややなんちゃって的に引用しつつ言葉とゴッツリ四つに組んでますな上演? 去年テアタートレッフェン中継で観たのは底力ワザドンドコだったけど、今夜のはコラージュっぽくてまた別の味わい。舞台前面が堀みたくなってて板が渡してあって、水音効果音付きで落ちたり出てきたり、無駄にでっかい円柱を客席ぎりぎりの階段まで転がしてみたり、モニターに戯曲にある章タイトルやもしかしてチェルノブイリもあったかも?工場の画像が映し出されたり、男優の上半身衣装がボディペインティグだったり、スクリーンをどーんとおろしてプロパガンダ風映像を皆で眺めたり、お役所主義な役者は繰り返しタップダンス&チーン音でタイプライターwだったり、照明もベルリンの舞台ではあまり見かけない真っ赤ベッタリだったり、音楽かーなり鳴りっぱだったり、などなどなど。けどでも後半から物語の主役である戦争から戻った男性がどうでもよい的扱いで、どうしてだかってか役的にだろけど、別の若イケメン俳優が、すでにペイントが落ちかかってる腹筋うすら割れの上裸で眼光鋭く芝居するのをはぁはぁ凝視してました、とか予習の甲斐虚しくすっかり邪誤読観劇にて終演。シャウビューネの単発ワークショップに参加したことがあるというのもあって、冬子さんをヴィプケに紹介・挨拶し、駅まで二人して話し込み歩く。
ベルリン映画祭・クィア作品の表彰式「テディ・アワード」とかテレビでやってて、何だか広義で出会い一杯だった晴れ日曜の高揚感のまま、つい夜更しで観てしまう。