ますだいっこうのあと@ベルリン

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『Der japanische Volksfeind』[ベルリン2014]

共用居間に液晶テレビがどかんと設置。夫婦部屋にあったのを移動してきた?たまたま来たドナに話したらいつもの早口で説明してくれたけど例によって理解しきれずただ「私たち家族がこの先どうなるかわからないし」と言ったのは聞き取った。
独語課題、B誌原稿最終修正納品。独語講座、きょうはスウェディッシュのカーリンと休憩時間も何だかずっと一緒だった。文法的にはなくても成り立つけどニュアンスを伝える働きでは大切な態詞の巻で、会話苦手な僕的には相変わらず体得できてないジャンル。心態詞の選びと実際の言い方でさまざまな文脈と行間を生み出す。聞き取りや空欄埋め、それぞれが書いたシンプルな例文にいろいろあてはめていくグループワークなど。みんな名優だったわぁ。〈授業のプレゼン練習に僕が取り上げたのがきっかけで、多和田葉子の[ドイツ語]エッセイ集を貸していた講師カタリナが「おもしろかったから買うことにした」と返してくれた。僕的契機は前の語学学校のパンク講師が愛読者で教材として取り上げたことだけど、こうやって小さな波が広がっていくのは何だか嬉しいわん〉
家すぐの路上で自転車に乗ったじゅんじゅんさんとバッタリ。界隈のギャラリーで待ち合わせだと言ってた。あとで調べたらいつも通ってて一度入ってみたら有料で見るのやめたとこだったw。
『Der japanische Volksfeind』@Vierte Welt。初めて行く会場はコットブッサートア駅すぐの高層集合住宅のテラス部分にあって、クロイツベルクっぽい生活感手作り感漂うオルタナティブスペース。十字形にテーブル+イスを配した中央で、日本人パフォーマーが一人でドイツ語+日本語で語る形式。イプセン民衆の敵』を軸に、日本の原発事故についての言及や説明、震災後の日本を象徴するテレビCMなど映像←非テレビもんにはある意味新鮮、スライドなどのレクチャーパフォーマンス。温泉景気に湧く田舎町で工場排水での汚染が発覚するも利益が正義に優先されて云々なまるで今の日本そのままな19世紀後半の戯曲は、ドイツ語であらすじ、日本語で台詞朗読+字幕、登場人物のウルトラマンキャラっぽい紙人形、とで抜粋。その構成ぶりは興味深かったし、問題提起も僕の疑問と直球でシンクロもしたんだけど、上演そのものは内容とは別な面でややゴワゴワに感じられてね。彼女のその場での在り方居方が、もう一歩オープンだったり、勝手な口出しで書けば、誰かとの対話があったり、語りかける部分もあったりしたら、もうちょいほぐれたかもだなぁ、なんて毎度の勝手を思い巡らす。たけしとキムラクトヨタCMの「バカヤロー!」字幕「Arschloch!」で一緒にウケた同じ“テーブル”の男性に小さくチュス!と言って帰った。
〈シャウビューネの『民衆の敵』、イプセン作品で敬遠してたけど予告編を見たらば俄然興味!しっかり予習して臨めばいけるかな、と〉