ますだいっこうのあと@ベルリン

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ベルリン旅行5日目

今朝は界隈ぐるり歩いて別のパン屋カフェ、勝手なジャンル命名ね、で朝飯。ネエちゃん愛想よろしくない。それにしたって罰当たりなほど晴天続き。朝の空気で堪能できるだけで来た甲斐あるってもん。

まさしくラップトップでiBookしてゆっくりの午前。Eberswelder Str.駅高架下インビス=屋台でカリーブルスト体験。名物になんちゃら…な大味でやんした。しかもブツ切りでソーセージの肉感(笑)低し。

trippenアウトレットに向かう。天気いいんで歩くことにし、地図でみてトラム沿いの未踏ルートを選択。新しい集合住宅や工事中の建物が多いエリアなのねと脳天気に進んでたら、サインがあったりウォーキングツアーな人々がいたりで、その通りがベルリンの壁沿いだったと知る。

さらに行くと礼拝堂、展望台つきの資料センター、さらには壁跡を一角囲って保存したメモリアルまであった。犬も歩けば状態で現代史の一端と思いがけず対面。ちなみにここらへんだと線引きの関係で東西がひっくり返ってマス。

中央横方向の小道状なのが壁跡

trippenアウトレットでは目的無事達成。ぶらぶら歩きで『Fassbinder: Berlin Alexanderplatz an Exhibition』@KW Institute for Contemporary Artを観る。いわゆる古い建物リストアの現代美術スペース。ファスビンダーの16時間近い映像作品をひたすら上映する企画で、超大作をエピソードごとに上映するブースがずらり。厚手の集成材でつくられた同規格の暗い小部屋が並ぶ光景はほとんどヤリ部屋でしたわん。チラと視た英語字幕の映像はアンバーでアクがつよい印象。

Maria Kontis『Bondi Beach』@Gitte Weise Galerie。アジア人被写体の写真作品は父母若かりしいにしえの海水浴な絵づら。

地元に戻って、インビスっぽいタイ飯屋Com Thaiで、指さしオーダーにてTofuのカレー。厚揚げと人参たけのこのタイカレー+ちゃんとタイライス。3.5ユーロだったら全然オッケーな昼飯。

さらにホステル近くにある酒メインな雑貨屋?のオヤジに「ブラックコーヒー」は「カフィシュバルツ」だと言われる。シュバルツバルトのシュバルツね。日常会話で使う単語なのかはいまいち疑問だけどちゃんと通じるのでカフェ淫ババアは以後活用。

フォルクスビューネL'AFFAIRE MARTIN! OCCUPE-TOI DE SOPHIE! PAR LA FEN?TRE, CAROLINE! LE MARIAGE DE SPENGLER. CHRISTINE EST EN AVENCE.』を観る。ルネ・ポレシュポレシェ作品。無駄に長いタイトルだなぁ。


客席まで遠慮なく突き出たしかも逆八百屋スロープの仮設舞台があって、古典的な部屋の景。とはいえセットは裏側のベニヤ板や骨組みが見キレちゃってて全然平気てか狙いな勢いで、床面もベニヤまま。“フォルクス”いうだけあってロビーも劇場内も気合いだけはゴージャスなのに、それをあざ笑うかのよう。あえて誤読込みで書くと、やや歳いった夫婦、その娘、娘婿、その娘、という関係の人たちが登場。ルックスはリアルじゃありませんけどね。

んで、べらべら喋るけど例によってドイツ語理解不能だしいわゆる“ちゃんとした会話劇”じゃないから、条理も不条理もありゃしない。その娘婿と思しき男は途中まで壁の柄模様と同じつなぎ姿で保護色((c)塩野谷正幸さん、って書いてもわかる人数人だろうけど)、女性陣はなんだか窓の向こうに落ちたりしても裏でスタンバる姿やスタッフまでも視えちゃう。正面にある暖炉の上の鏡がモニターで舞台裏や舞台上部からの映像がときどき流れる。

客席の反応は冷熱混在ってところでしょうか。まあでもどうせ台詞がわからない分おとついのスタイリッシュなシャウビューネよりは泥臭くて体温上がったわ。もぎりの坊主男子にも少し…(笑)。

ロビー一角はこんなことに

19時30分開演で短めだから終わったのが21時。まだ空は青みがかっていて半月がポッカリ。劇場近くのトラムが分岐する交差点に立つと連れ去られてみたくなる。あるいは旅中限定で液体を解禁してみたくなるカフェ外席の人々を目にするにつけ。あ、もちろんどちらも妄想どまりよ。