ますだいっこうのあと@ベルリン

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Refugee Club Impulse『Letters Home』[ベルリン2015]

曇天時々冷雨続きの初冬慣れたらばベルリナーの一員なんだろうな。午後から夕方アメリカ記念図書館で過ごす。カフェの淹れ置きフィルターなら0.7ユーロのカフェ淫も。単語カードイェリネク数行暗記など。2ユーロピザ。改装なった大型書店Dussmann演劇書棚はテーブル席まである奥まった一角へ移動してた。
Refugee Club Impulse『Letters Home』@マキシム・ゴーリキー・テアター、スタジオR。2013年に結成された難民たちによる演劇グループの公演。ブラックボックス横長間口使いの舞台床面には世界略地図、文字の書かれた白布が背景。男性が大勢を占める十数人の出演者がジーンズにTシャツといった普段着で登場。題名のとおり手紙に託した難民生活でのさまざまな思いなどを、英語字幕付きのインタビュー映像を挟みながら、シーンシーンでみせていく。パントマイム風に示す独裁国家の成り立ち・職探しの苦労・友達付き合いの難しさ・オラニエンプラッツでの難民抗議キャンプでの様子・ドイツ語クラス・ラップ&ヒップホップ・難民処遇に関する取り決めの通称として「ダブリン」って多分たぶん言いながら両手をストップしたりするシーン等等。少なめの台詞は出身地母語・英語・ドイツ語、もしかしたら無意味語も?で語られ、ときに敢えてネガティブな攻撃的な言葉や、デモでのシュプレヒコールまで飛び出した。さまざまな切口・見せ方をするいわゆる寸劇仕立てで、それゆえの、身近さ、肌の奥から奥まで伝わってくる上演。の一方で常に、異郷における体験の共感と、ヨーロッパとも難民たちの出身地ともまた別な余所者感とのいわば狭間感覚も。とはいえ桟敷席でギュッと詰め合って観たこともあってか、とてもあたたかい気分での観劇。&そうだね何はともあれ「連帯を表明する」ことが第一かつ大切だよねとも。口幅ったいけど「芝居をする動機の温度」みたいな、最近ボンクラ思い巡らせているあたりまでも考えてしまった。定点観測リスト入り必至のグループ。