ますだいっこうのあと@ベルリン

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『Klassenfeind』[ベルリン2015]

春めいた快晴、敢えて辞書引きせずの『屠殺場の聖ヨハナ』1日1場面ずつ読みがジワジワ乗ってきている。
aufBruch『Klassenfeind』@JSA、刑務所演劇プロジェクトによる、今回は少年刑務所での少年受刑者による公演。イギリス・サッチャー首相登場直前1978年に書かれた、当時の学校荒廃や青少年の暴力・無気力などを扱った戯曲『Class Enemy』がベースで、他テキストやら出演者イタンビュー白黒映像やらを交えて上演された。登場する男子9人のうち1人はどうも稽古中の怪我で松葉杖突き演技。台詞理解度がイマイチなのであれだけど、先生が見放した後各自が授業をするシーン…という設定だったみたい…で、セックスがらみのエピソードなども語ってたり、映像では学校でも悪さや麻薬なんかも話題に。ハイカット黒のレスリングシューズっぽいのを揃いで履いてるなと視てたら、格闘技一斉披露シーンも。一部少々落ち着きのない初々しさや、そもそもそこに在る二十歳前男子の表情や佇まいの生々しさ、それは当然邪視線込み込みでもあるのだけど、を読み取っては好例の誤読的堪能。んで上演を終えた瞬間、何だか涙腺が熱くなってしまってねぇ、それはまあ客席で勝手にでっち上げたところの背景の物語が辿り着いた達成感によるものなのだろうけど。控えめな印象でずっと上演中どうも神経質な顔貌だった目離れクンが最後の最後に笑顔を見せたのが(以下自粛w)。高いコンクリ塀に囲まれた青天井の入口付近は、以前訪れた別棟刑務所とはまた違った閉鎖空間導入部感wで、一定間隔で自動開閉する鉄扉を、終演後通り抜けたら西空には見事な夕焼けが広がっててジワン。都心行き空港連絡バスTXLなんぞ乗って中央駅経由Sバーン、車内で改めて開くパンフレットの舞台写真はすべて太い目隠し線入りで出演者によるテキストをがつがつ読む。厚手フリカデレ2枚ポテトチップス、チョコナッツ。