ますだいっこうのあと@ベルリン

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『第三世代』[ベルリン2014]

奈緒子さんからのお誘いで〈知人[アンシー]が通うダンス学校の卒業試験ショーイングを観にいった。録音のピアノ演奏ポピュラーにのせ、基礎のバーから始まったバレエ部門。技術云々より真摯さ熱心さにニコニコ視てたところへ最後の曲が「オーバー・ザ・レインボー」ときて、軽く涙腺が緩む。[その他はなんというか現代舞踊でしたー。床屋でのトラブルから坊主になってたアンシーが長身で踊る姿はなかなかかっちょよくて、ちょっと日本の知り合いと似てて、ナーバスな表情がそれはそれでかわいくてw。]そんな、曇天時々雨なベルリン午前でした〉。シェーネベルクの区庁舎前コンディトライで奈緒子さんと軽くお茶&お喋り。メールを書いてすぐ返事がきていろいろ事態を把握してさてどうしたもんか。発音練習。
『第三世代Dritte Generation』@シャウビューネ。HAUでもしょっちゅう見かける客入れまわり担当の金髪メガネくんがまたいて咄嗟に「2カ所で働いてるの?」と話しかけたら「そこいらじゅうで」と笑ってた。ドイツ・イスラエルパレスチナの俳優たち10人による、いわば“戦争を知らない世代”同士の政治的社会的な対話、しばしば力づくだったり感情的だったりもする、を各論で構成した作品。イスとちょっとした小道具と「3G」と書かれた揃いのTシャツに下は股間あたりがもっそりスエットの男優がいたりもするwラフさだけど、アンサンブルの濃密さや独語英語ヘブライ語アラビア語がもんじょくれるさまは、底力たっぷり。PC的にギリギリなジョークもふんだんに、よそゆきじゃない言葉で3つの立場、当然なことにその国・地域内でもそれぞれなグラデーションあり:例えばドイツ人だけど東独出身とか、の接点対立点が表面的じゃなくあぶり出されてとても刺激的だった。シャウビューネ&マキシム・ゴーリキ両劇場で活躍するノッソリ長身茶髭くんNiels Bormannのコミカルっぷりにラブ。あとごくごく個人的な作品との接点があった。冒頭、そのニルスがドイツ人代表としてホロコーストに対して謝罪する台詞からスタートするんだけどその途中で「ユダヤ人の方いらっしゃいますか…、シンティ・ロマの方…、ホモセクシャルの方…」と、当時であれば強制収容所へ送られる立場の観客に語りかける部分があって、僕のほか何人かが手を挙げたこと。作品中にはアンチ・グローバリズム・アクティビスト的なゲイ彼氏との笑えるエピソードもあった。