ますだいっこうのあと@ベルリン

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サシャ・ヴァルツと長谷川さん

ikkomasuda2010-04-18

HANS-WERNER KROESINGER演出『Ruanda Revisited』@HAU2。ルワンダ大虐殺を扱ったドキュメンタリー的な作品。男女5人の出演者が、いわゆる説明文的な台詞を順々に喋っていく、会話でもなく自身の体験として語りかけるでもなく、形式で正直ハズレ。テレビショー仕立てで始まって、スライドが展示されラジオからの音声が流れる待合いルーム移動経由で、仮設テント内を模したようなセット+客席へ改めて座り直す仕掛けは多少おもしろかったけどね。おそらくは虐殺を煽るラジオ音声なシーンで、出演者が客席へ降りていって同時多発台詞っていうのも演出としてはねえ。
ラディアルシステムVに。キャンセル券待機リスト13番に名前を書いて、あとはシュプレー川に面したテラスで紫外線ものともせずひったすら日光浴。途中昨夜観たポストシアター、マックス・シューマッハさんが通りがかって声をかけてくださる。嬉しい。ポストカード書き『ウォータースライドをのぼれ』。オスト・バーンホフ駅中インビスでアジア麺。駅周囲歩く。地下のスーパーREWELIDLが日曜でも営業してて意外。
さて開演21時の30分前からリスト順に名前を呼ばれる。僕の番は、直接余り券をカウンターへ持って来た女性と取り持ってくれ、少し安くにゲット。しかも座席列番Dはなんと最前列だった!Vielen Dank!!
サシャ・ヴァルツ&ゲスツ『Travelogue 1 Twenty to eight』@ラディアルシステムV。普段着姿のダンサーたちが、小気味よく・小コミカルに・小ふざけで踊っていくかわいらしい作品。テーブル・ドンドン、イス・ガタガタ、冷蔵庫・バッタンバッタンコ、ドアバングバングバングバング、足音ズシズシ、空きビンガチャガチャ、皿キュッキュッと生活の音もことさら取り入れられる。登場する5人の関係も、それこそ今滞在しているWG(シェアルーム)みたいな家族じゃない共同生活に視えて、いい意味で乾いた空気。男性ダンサーが女性をテーブルに押し倒す、いわゆるオトコとオンナ的な一連の振りもあるけど、それもドライにニンマリさせるような振付。
この男性ダンサーがですね、アフリカ系のスレンダーくんEdivaldo Ernestoででしてね、最前列ですからね、もうワクテカでしてね、上半身脱がされもありましてね、キレイな腹筋に惚れ惚れでしてね、別シーンのベッドで独り悶々?な振りでは、ブリーフ一枚になってくれましてね、リーッチなコンテツンツがで(以下自粛)。
日本できた『ケルパー』みたいな、なんというか世界観を再構築するわよ的気合いとは別ベクトルの、まるで家でふざけて踊っちゃう、ドア開けたり閉めたりして遊んじゃう、そんないい意味の軽やかさが魅力的なダンスでありました。
終演後、ロビーにいらした冨士山アネット長谷川寧さんに声をかけて話し込む。彼もベルリン中心にしばらく滞在して舞台をあれこれ見回っている。芝居情報を教えてもらったり。約3週間ぶりの日本語に少々興奮してしまったかも。深謝合掌。一緒にオスト・バーンホフ駅前のインビスへ寄って、終電近くで帰る。