ますだいっこうのあと@ベルリン

在ベルリン/俳優・ゲイ/演劇コーヒー映画アート読書都市旅ドイツ語/ikko119[あっとまーく]gmail.com

フォースド・エンターテインメント『忘却のためのインストラクション』

ikkomasuda2006-02-25


B誌原稿最終手直しして送信。落語家氏インタビューのテープ起こし続き。編集長からメール。すでに送ってあった前半+概略分でほぼOKとのこと。てなわけで仕事あれこれにひとまず片がついた。

昼飯、蓮根人参車麩煮物、ほうれん草ナムル、大根と若布の味噌汁、玄米御飯。にしても麩。玄米菜食を始めてから植物性蛋白源としてよく食べるんだけど、単純においしいの。

フォースド・エンターテインメント『忘却のためのインストラクション』(forced entertainment"Instruction for forgetting")@六本木P-Houseを観る。

3月スーパーデラックスでのチェルフィッチュ公演を含む、って説明もアレだけど、ポストメインストリーム・パフォーミング・アーツ・フェスティバル2006の一環。わりとおそるおそる&見届け系レベルで臨む一方、P-Houseというギャラリー空間でパフォーマンスを観ること自体が楽しみだったりもした。

ドンピシャあたり。

宣材写真ではちとしかめっ面をしたおっさんが、マイク越しカンペ越しにテキストを読む。それとビデオ上映。イギリスっぽい、ともいえるのかな、ユーモアとシニカルをたたえたエピソードがとてもわかりやすい日本語字幕、←これ絶妙タイミング込みで拍手もん、で伝わってくるし、たとえそれがなかったとしてもそのおっさん、演出家ティム・エッチェルスね、の淡々とした言葉はどこか心地よくて気持ちよくて、すんと胸に届く。そこだなー。「奇妙なレクチャー」なんてフライヤにはあるけれど、押し付けるものは何もなく、知人たちが寄せた、ってことになっている、どこかねじれたエピソードと素敵に素人っぽいビデオが並べられる。そのひとつひとつの寓意性もおもしろかったし、なんかね、例えば作り込んだ演劇のフィクション・物語性みたいなものとは反対方向のベクトルで、すんごく伝わってきたのが、僕にはとてもツボでした。

加筆。ああそうだ、ほとんどが《三人称》だからってのもあるなー。ある意味とっても孤立言語的な、ってこれは思い込みレベルね、語り口だったと思う。

共立女子大・谷岡健彦さん、Dance in Deed!平岡久美さん、などなどとロビーなスペースで終演後ちょろっとおしゃべり。ラジパケつながりな桑原綾子さんが客入れからこまごまとヘルプなさってたのにも頭が下がる。興奮気味にABC経由大江戸線iPod漬け経由、新宿区四畳半居酒屋。

いや、ほんと、枠組みなんてどうにでもなるんだね。

3/11加筆
当日パンフが出てたので、転載したかった、作中なんどか繰り返されたフレーズの日本語訳を追記します。

「私は友人に物語やビデオテープを送ってほしいと頼む。物語については、私は実際の出来事を求める。内容は何でもよい。私は世界で起きた出来事の短い報告を求める。テープについては私は言う、『特別に用意してくれなくていい、持っているものを送ってくれ』。私は言う、『君が何を選んでも、それが正しい選択になると確信している』」