ますだいっこうのあと@ベルリン

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バレエ・プレルジョカージュ『N』

ikkomasuda2006-02-01


バレエ・プレルジョカージュ『N』(Ballet Preljocaj"N")@初台・新国立劇場中ホールを観る。

ひたすらおっかなかった。体調がベストじゃなかったにせよもう後半にいたっては涙目で口の中は酸味こみあげ助けてぇぇ状態。終わっても拍手できなかったしすぐには立ち上がれなかった。低周波大音響にストロボ効果にバルタン星人状態に手が刃物になった人間?が列をなす映像に、いや何より、骸だとか悪意の具現化とか蹂躙とか抑圧みたいな言葉がゴシック太字で浮かんできちゃう踊り&踊り手たちに、もうたまらなくやられてしまってね。

「〈N〉は(中略)〈仮面タイトル〉です。私達の表現しようとしているのは、それほどまでに名状し難い、言語を絶する類のことだからです。苦悩、苦痛、屈辱、苦悶…、抹殺や消滅を導く主要な媒介物としての肉体」(当日配布パンフレットより)

まさにそんなでした。それでも、それほどまでに徹底して“しんどい”、もう言っちゃえば救いのないテーマ&作品を、敢えて創出し提出する徹底した姿勢・強固な意思とかには、よろめきながらも心中とっても拍手モンだったのでした。