ますだいっこうのあと@ベルリン

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グルーポ・ヂ・フーア『H3』

雨天。睡眠時間延長。旅資格テキスト海外地理校正。三ノ輪湯。
グルーポ・ヂ・フーア『H3』@にしすがも創造舎。フェスティバル・トーキョー09秋の僕的開幕。
ブラジルからの“哲学するヒップホップ”という触れ込み。下手通路脇最前列しっかり。
塊肉をたっぷり出された食後感で、正しい意味で哲学なんてどこへやら。肉食の性(さが)もはや剥き出しな鋼筋体が汗ぬらで疾走する跳ねる、味付け控えめ、な作品。湿った空気と温度と汗の臭いはかぶりつき特典? 床リノリウムとスニーカーが擦れるまでそいえばサンプリングしてたねー。
《哲学》と呼ばれるのだとしたら、ありがちな言いようだけれどヨーロッパのダンスの《哲学》とは違う脳の場所で考えるようなそれで、振りとか何とかっていうより、男たちの衝動から内発する動きが再構成されて、実にそっけなーく、客に勝手な妄想すら抱かせないほどそぎ落とされた形で、“肉そのものを味をご賞味くだされ”という状態。そういうある種の徹底されたお料理は基本的にウエルカムだからね。
肩に力入りまくった状態の小ネタ系チンマい動き(焦らし? 笑)から、ずずずーいと舞台面いっーぱい広く使って、それこそ二人ががりで反動までつけられて後ろ向きに助走つけて走り出して一周してジャァァァァンプする一連とか、時に一本腕立ちする記号的ヒップホップな一瞬を含みつつも、観てるこっちが息詰るほどの疾走ものまで、動きだけでも充分脳がひっちゃかめっちゃかしてくれるところへ、後半はタトゥーあり格闘技系な上半身脱ぎまであったりし。ふぅー。
あ、あえて妄想物語を勝手に付与するならば、体育館の男子バスケットボール部の練習。を横目で眺めながら戯曲の分析してる演劇部かなー(笑)。そもそもにしすがも創造舎って、元中学校の体育館だし、今日の舞台もほぼ体育館状態に戻しての使い方だったしね。
じゅんじゅんに声かけてもらって、『ヘイ・ガール!』エキストラ仲間の二十代!、MくんKくんとも再会できて、ニマニマホカホカ、余韻でクラクラ、な板橋駅への夜道。